オンラインコミュニティ「コルクラボ」に入って転換期を迎えたというイラストレーターのいずいず。どんなコミュニティを選んで、どんな活動をすればうまくいきやすいのでしょうか? いずいずの場合で教えてもらいました!
クリエイティブの。
反対語。
こんにちは、ストーリーエディターの栃尾江美です。
イラストレーターのいずいずです。
このポッドキャストは私、栃尾江美が好きな人やお話したい人をお呼びして、クリエイティブに関することや哲学的なことを好き勝手に話す番組です。引き続き、いずいず、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい。1回目のいずいずの紹介のときにちょっと言ったけど、コルクラボに入ってから、結構転機が訪れたというか、良い方向になってきたみたいな話を言ってたから、クリエイターの人とかももし聞いてたらね、「そういうのもいいよ」っていう話をしたいってことなんだよね?
はい、そうなのよぉ。
(笑)。
まあ、そのコルクラボに入って、結構人見知りだから、「私、何でこんなところに入っちゃったんだろう」とか思って。
(笑)。
ちょっと相容れないというか、あと、若かったんだよね。すごく……
周りが?
そう、周りが、年代が。
へぇ。
で、「あ、どうしよう。ちょっとついていけないかもしれない」って思って、すぐに……
何期だっけ?
6期。
6期、うん、うん。
6期で。
すぐやめようって思ってたの?
そう。
(笑)。
で、アリストテレスの『詩学』を読んで、みんなでディスカッションして発表するっていうんだけど。
うん、あったよね。
それも、『詩学』も私、全然読めなくて、本好きだって思ってたんだけど、ほら、皆さんの本好きはちょっと尋常じゃないじゃない? 活字好きというか。
そういう人も多いよね。
そう、そう。で、「あ、もうちょっとどうしよう。場違いなところに来ちゃったかもしれない」と思って、やめようと思ってたんだけど、「このまま何もせずにやめていくっていうのはちょっと悔しいな」って思って。
うん。
まあ、そのフリーランスの友達……、「あ、フリーランスの人も意外といないな」って思ったの。
ラボにね。
そう、ちゃんとした……
(笑)。
ほんと、皆さんちゃんとした会社員で。
うん。わかる、わかる。そういう感じある。
で、私も全然稼いでなくて、「旦那の給料でこんなところに入って」って肩身が狭いって感じがしたのよ。
なるほど、うん。
で、「やめよう、やめたい」って思ったんだけど、それも悔しいから、これはよくコルクでも言っていることなんだけど、「小さい社会としてチャレンジする場所」みたいなことを言ってるじゃない?
うん、うん。
で、「これから一人で仕事をしていくのに、ここで、この自分の周りにいる人たちすら、喜ばせたり、楽しませることができなくて、社会に何ができるだろうか? いや、できないだろう」みたいな感じで。
(笑)いいね。
えっと、一番イラストっていうか、とにかく、似顔絵が得意だったんだよね。
得意だよね、めっちゃ似てるよね。
それだけは、私は……、美大出てないコンプレックスみたいなのがとにかくあるから、他の人より描けないけど、でも、似顔絵だけは自信があったんだよね。ずっと描いてたから。
美大出ても、似ない人は似ないもんね。
そう、似てない。それとこれとはまた結構別で。
みたいね。
だから、似顔絵だけはホント中学、高校、大学みたいな、ずっと授業中、「あの人の顔」みたいなのを描いて。
へぇ(笑)。
手紙で回して、笑わしたりとか。
(笑)はい、はい。
なんかそれだけはやってたから、似顔絵だけは似ている。で、それをちょっとやってみようかなって思って、「みんなの絵を描くよ」とかって言ったら、そこから「いずいずに描いてもらったよ」みたいな感じで、周りが拡げてくれて。
そうだった。
それも、最初はちょっと勇気がいるというか。
うん。
やっぱりそういうひとつのチャレンジするときって怖いじゃない?
わかる。どういう怖いなんだろう? 「反応なかったらどうしよう」みたいな感じ?
そう、そう、そう、とか。なんか、色々、うーん。
逆に、多すぎちゃったら、それもね。
いや、多いっていうより、なんだろう……
多すぎる分にはいいの?
そうだね、反応がないとか、何て言うんだろう……まあ、やっぱり最初何かやったことがないことをすることは怖いし、「『何アイツ』みたいに思われたらどうしよう」とか。怖かったけど、でも、皆さん、喜んでくれたりとか。
ツイッターのアイコンにね、皆、軒並みしてたよね。
そう、そう。だから、そのとき、そういうオンラインサロンのコミュニティに入って、とりあえず半径3m以内の人を喜ばしたりとか、笑わすっていうことを最初やろうって思ったきっかけになったんだよね。
素晴らしい。何人ぐらい描いたの? 結局。
え、でも、50人ぐらいは描いたよね、少なくとも。
すごいね(笑)。
そう、そう。
へぇ。皆、よく似てるし。
だから、そこを……、しかも全然自分のことを知らない人が。
うん、うん。
全然って言うか。
会ったことないしみたいなね、写真だけでとか。
「そういう人に拡げていくっていうのが、オンラインでこれだけできるんだ」って思ったりとか。
ふーん。
なんかチャレンジするきっかけになったし、っていうのがかなり大きくて。
うん、うん。
で、そこから声かけてもらったりとか、仕事のことで。なんか縁をつないでもらって。
ふーん。
なんだろう……、すごい時代になったなって思ったし、「あぁ、あのとき勇気を出してて良かったな」って思ったから。
うん。
なんだろう……、ホントそういう昔の職場とか、何て言うんだろう、学生時代の友達とかじゃないところに身を置いて、何かこう、小商いとかをやってみるっていうのって今の時代だなって思ってる。
確かに。私もさ、アウトプット相談、あ、そう、いずいずが最初に来てくれたんだよね(笑)。
懐かしい(笑)。
アウトプット相談しててさ、あれもたぶんね、70人とかになっていると思うんだよね。
えー、すごいね。
延べ、延べかな。
うん、うん。
それぐらいになってて、継続してお金を払ってくれるみたいな人もいるしね。
うーん、素晴らしい。
で、コルクラボ以外の人も来てくれたりするし。
あぁ、そう。
そう、そう。私もなんか、遠くの人からお金をもらうみたいな、作家の人とかってそうじゃない?
うん、うん。
出版社を経由して、全然見たこともない読者からお金をもらうみたいな。で、作家志望みたいな憧れがやっぱりあるからさ、そういうイメージだったんだけど。
うん。
そうじゃない近くの人に。「ギブする」っていうとちょっと有り体な言い方だけれども、そういう感じに切り替わったっていうのは確かにあるね。
うん、そう。
コルクラボからなのかなぁ、それって。でも、そうかもしれないね。近しい人に、何かお互い与え合うみたいな、それは確かにあるね。
そういうのを、わりと皆やってるから、自分もハードルが下がったっていうか。
うん、うん、そうね。なるほどね。
で、その相談のときに、とっちーに話してツイッターのアカウントを作って。
そうだ、そうだ。
スタートして。で、それも、やっぱりみんな自然にツイッターとかやってるから、「じゃあ、私もやってみよう」みたいな、やっぱり周りもやってるからハードルが下がるんだよね。
そうだね。
うん。
うん、それはある。
普通の、普通のっていうか会社員で、ツイッターとか、インスタグラムやってる人、私いなかった、周りに。
まあ、あんまり必要ないもんね。
そう、そう。
必要ないっていうか……
で、特にそれを仕事にしちゃってたりとかすると、「プライベートで何でやるの」みたいなことがあったりとか。
あ、そっか、そっか、そうだよね。
何て言うか、やりたいことがあったらそれを自然にやってる人たちと仲良くなったりとか、そういう場所に身を置くっていうのって、かなり自然にできるな自分もっていう。
うん、うん。そうだね。私さ、やっぱりコルクラボに入ってから、色々変わって、ツイッターのフォロワーとかすごい増えたんだよね。たぶん入ったときってね、300とかしかいなかったと思うんだよね。300、400とか。でも、今、2000いくつとかいるのね。
へぇ。
それで、それは『note』がバズったりとかもあったんだけど、でも、最初に増えたってやっぱりさ、コルクラボの人がフォローしてくれるみたいな、お互いするみたいな感じで、だからさ、インフルエンサーみたいな人って、「面白いからいきなりすごい人から注目されたんじゃないか」とか、「いきなり、例えば糸井さんが見つけてくれたんじゃないか」とかって思ってたけど、そんなことなくって。
うん、うん。
いや、たぶん周囲の人が盛り立ててくれて、例えば、いずいずみたいに、「コルクラボのいずいずってすごい漫画面白いよね」とか、「イラストいいよね」みたいな感じで広まっていくっていう、つまり、世の中のインフルエンサーみんな結局そうなんじゃないかっていう気がちょっとしたんだよなぁ、実際はわかんないけど。
いや、それ多分私もそう思ってて。
ね。
それ、あれに近いと思うんだよな、大学のミスコンみたいな。
うん。
ミス青学とかって、テニスサークルのさ、すごくこう大所帯のさ、テニスサークルの子たちがさ、あの子を神輿を担ぐのに。
あぁ、そういう感じなんだ。
何て言うか、組織票でガーってこう支持するみたいな、わかる? 言ってる意味。
わかる、わかる。
それに近いというか、だからある程度のあれがないと、グーって出てこないっていうか。
そうだよね。
そう。
普通さ、ただ普通にツイッターやってもさ、知り合いとかなんで5人ぐらいしかやってないみたいな状態でさ、ヒットしようがないからさ。
そう、そう、そうだよ。
で、結局みんな、コルクラボの場合はすごいツイッターが推奨されてるからさ、皆やってて、そこで話すみたいな。まあ、サクラではないんだよね、無理やりやってるわけじゃはないから。自然となんか友達同士でしゃべってるみたいな感覚だから、たぶん、そういうのは力にした方がいいよね。
うん、うん、そうだね。
会社の経営者の人とかにね、ツイッターの相談とかたまにされたりもするんだけど。
うん、うん。
それさ、やっぱり「会社の従業員の人にフォローしてもらわないとダメですよ」みたいな感じがするんだよね。
あぁ、そうね、そうね。
そう、経営者の人って、経営者同士、「経営者の人たちに見られたい(笑)、社会の人にいいと思われたい」みたいなのが結構あるんだけど、いや、身近な従業員の人たちとフォローし合うのが一番早いし、みたいな感じがするね。
そうだね、そうだね。
そう、そう。オンラインサロンはそれをそんなに頑張らなくてもできるっていう感じだよね。
うん、うん。
特に、最初言ってたけど、いずいずの場合は、イラストレーターさんが他にいないっていう環境でね、だからチャンスがより広がるみたいなのはあるよね。
そう、だからライターさんだったらどうなのかとか、何て言うんだろう、その、必要とされているけど、できる人がいないみたいな、そのズラしとかって結構有効というか。
そうだね。なんかさ、必要とされるかどうかって、まあ、なかなか見るの難しいかもしれないけど、私、最近リディ部っていうのに入っててさ。
何それ?
「社会課題をみんなのモノに」みたいな。
えー、え? 何それ?
(笑)そういうサロンに入ってるの。
あっ。
「社会課題をみんなのモノに」っていうリディラバっていう会社があって。
へぇ。
とにかく、「社会課題を明らかにしよう」っていう、「みんなに知らしめよう」みたいな感じで、まあ、解決できるものはもちろん解決していこうみたいな感じなんだけど。
うん。
そこのサロンがあってさ。
えっ、そんなのあるんだ。すごいね。
そう。で、全然私の仕事とも関係ないしあれだけど、まあ、シングルマザーなのもあるし、不登校なのもあるから、子どもが。そういう社会課題にちょっとこう当事者としてね……
社会課題っていうのがひとつのテーマ?
テーマ、そう、そう。みんなの関心ごとなの、そのコミュニティでは。そこに入って、まあ、何ができるかわかんないけど。
へぇ、面白い。
ちょっと、面白そうだなと思ってるんだよね。
へぇ。え、もうそれは何でもってことでしょ? 例えば、東京の空き家問題とか、カラスのなんちゃらとか、もう社会問題……
社会課題だったら多分なんでもいいんだと思う。
へぇ。
うん。
面白い。
貧困とか、格差とかさ。
ふん、ふん。
性の問題とかさ。
へぇ。
こないだなんかほら、何だっけ? えーと、事後に飲む避妊の薬があるじゃない?
うん、アフターピル?
アフターピル(笑)。それのこととかもなんか、色々発信してたよ。
あれ何か問題になってるの?
問題じゃなくて、やっぱり社会課題を解決する策で喜ばしいっていう話だよね、認可されたとかそういう話。
あぁ。そういう後にとか。
そう、そう。だから、そういう……まあ、何でもありってこと、そういう感じ。
ほぅ。
そう、だから私もちょっとさ、(コルクラボに)ライター増えちゃったしさ、ぬるま湯っていうと語感が悪いけど、また、ちょっと別の場所、別の部分をストレッチしなきゃなって感じで、ちょっと別の部分に身を置く感じにしようと思ってんだ。
こう遊牧民のように。
(笑)。
こうっていうのは。
いいかもね。
そう、だって自分だって変わるし。
そうね。
うん、なんかわかる、わかる。
いいかもしれない、うん。そんな感じですかね、今回は。
はい。
はい。オンラインサロンとか、そんなコミュニティについて今日は話したっていう感じで、以上、栃尾江美と。
いずいずでした。
<書き起こし、編集:折田大器>