ライティング相談をしてくれたのは、すないぱ~さん。私も入っているコミュニティ「コルクラボ」でコミュニティマネージャーをしており、noteでも積極的に発信している。とてもわかりやすいし、面白い。ただ問題は、文章の修正に時間がかかることらしい。
書くプロセスに工夫するも、時間がかかる
すないぱ~さんは、すでにたくさんのnoteを書いていて、わかりやすくてクオリティも高い。セッションの日からみて一番新しい記事を見ても、魚の世界で起きることをコミュニティの振る舞いの例えとして挙げており、抽象的な話をしながらも、具体に落としている。とてもわかりやすいのだ。
ただ、悩みとしてはとても時間がかかるのだそう。
プロセスはとても工夫をしていて、最初に要素を集めてから、塊ごとに見出しを付けて、構成を作る。その上で、書くときにはダブリや言い回しを気にせずとにかく書く。そのあとで読み直して、おかしなところを直していく。ときにテキストマイニングなどを使って、頻出しすぎる単語をチェックして減らしたりもする。「書く前に、いいと思う文章を読む」というテクニックも素晴らしすぎて唸った。
これなら、頭の中が雑多にならない。もっとも集中しやすいやり方ではないかと思った。かなり、かなり洗練されている。
一番の問題は、修正に時間がかかること。「まどろっこしいし、なんかよみにくい」という文章なのは、自分でわかる。それをどう直していいか考えるのに、時間がかかるらしいのだ。
ボキャブラリーが増えると修正は早くなる
すないぱーさんの話を聞いて思ったのは、もう、練習しかないだろうということ。例えば次のような文章をどう直せばいいか。
「私が考えていることは、どうすればこの状態を変えられるかということ」
まずい点がいくつかあると気づく。
- 「こと」が2回出てきている。
- 「~か(変えられるか)」は口語っぽい。
- 「どうすれば」は口語っぽいし、多いと読みにくい。
- 「という」は稚拙に感じやすい。
- 「この」という指示語が多いと読みにくい(からなくせるところはなくしたい)。
わかったはいいものの、直すのはテクニックがいるのだ。例えばこんな風に直す。
「私は、今の状態を変える方法を考えている」
でもこれだと「を」が重複してしまう。
「私は、今の状態の変え方を考えている」
これだと「の」が重複してしまう(笑)。
「私は、現状の変え方を考えている」
文章としてはすっきりするけど、なんだかインパクトがない。それならどうするか……などと考えていくわけだ。これは、文章を洗練させることで、これを求めるのであれば練習をするしかない。
文章を洗練させる方法
文章を洗練させる練習の方法(使える言い回しを増やす方法)はいくつかあるので、それをアドバイスした。
- 洗練させるためのルールを知る(前述した、使わない方がいい言葉「こと」「ダブリ」「~か」「こそあど言葉(指示語)」「という」などを知る)
- 洗練された文章を読む(雑誌のコラムや、小説、絵本の音読もおすすめ)
ダブリを回避するためには、「使えるボキャブラリー」を増やすことは欠かせない。難しい言葉を覚えるのではなく、知っているけど使っていない単語を使えるようにすれば十分だ(難しい単語を覚えても、読者が知らないなら結局使えない)。
例えば「椅子に座る」という言葉を持っている人はそれしか使わない。「椅子に腰かける」は、聞けば意味はわかるものの使わないのだ。
- 参考にしたい文章を印刷して、使ったことのない言い回しに赤線を引いてみる
これは一朝一夕にはできないが、これができれば素晴らしい書き手になるだろうと。ある意味うらやましいほどだった。
セッションを受けての感想
https://note.com/kawahao
↑すないぱ~さんのnoteはこちら
<執筆:栃尾江美>