【読むPodcast】#231 ファシリテーションのコツは?(ゲスト:野田恵里さん)


めぐりさんのファシリテーションは自然で無理がなくてとても素敵なのです。「しゃべりすぎてしまう人をどうするか」などのあるあるから、「どうしたいかを決めておく」など、ファシリテーションのコツをお伺いしました!

栃尾

クリエイティブの。

野田

反対語。

栃尾

こんにちは、ストーリーエディターの栃尾江美です。

野田

こんにちは、野田恵里(めぐり)です。

栃尾

このポッドキャストは私、栃尾江美が好きな人やお話したい人をお呼びして、クリエイティブに関することや哲学的なことを好き勝手に話す番組です。えーとね、いろいろ今まで教えてもらったんだけど、今回はファシリテーションについてちょっと話せたらなと思って。

野田

うん。

栃尾

なんか恵里さんのことを「いいな」と思ったのが、やっぱり色んな立場の人っていうか。

野田

うん。

栃尾

私が参加したワークショップはさ、ビジネスシーンではなかったからさ、普通になんかこう言ったらなんだけど、その辺のおばちゃんみたいな人も来ててさ。

野田

うん。

栃尾

それで、皆がみんな論理的に話すのが得意なわけでもないみたいな感じの中で、皆を気持ちよくしながら進めていく、しかも時間もやりながらみたいなファシリがね。

野田

うん。

栃尾

「あぁ、素敵だな」って思ったんだけどね。

野田

あら。

栃尾

(笑)。なんかそれのコツっていうか、「注意してること」とか、「ビジネスシーンでやる場合とこう違う」とか、なんかそういうのある?

野田

あぁ、そうですねぇ……、どうかなぁ。でも、心がけていること。

栃尾

うん。

野田

心がけていることは、なるべくね、皆さんこう、持ち分っていうかね。

栃尾

うん。

野田

は同じになるといいなっていうのは。

栃尾

時間配分って感じ?

野田

まあ、時間配分っていうか……、でも、もちろん長くなる方もいるからね。だから、なんだろうな、でも、例えば誰かが長くなったら次はこう他の方が話せるような、例えば、スタートする方を誰からにするかとか、あとはこう、ここは、今までは時間を言わないけど、この方は長いなっていうのがあったら、「1分ぐらいで」って「おひとり1分ぐらいで」って言うと、ね、皆さんもそれを意識して話すから。

栃尾

うん。

野田

だったり、あとはね、こう質問も全部の質問に対して一人ずつ聞かなくて、2つ質問を投げかけて、同時に発表してもらうっていうこともできたりもするから。時間配分はそういったので調整したり。

栃尾

うん。

野田

でも、話はね、骨は折らないからね。

栃尾

そうだよね、なんか折れない難しさってあるよね。

野田

そうだね、折れない……、ね、どうしてんのかな。でも、場づくりはすごい考えるから。

栃尾

うん、うん。

野田

なんだろう、協力してくれる方もいるからね。

栃尾

はい、はい。

野田

そういう方に甘えるときももちろんあると思う。

栃尾

うん、うん。

野田

そうね。

栃尾

なるほどね。

野田

そう、でも、本当に場所によるかもしれないね。まあ、やっていた場所だと、結構こう、お顔を知ってる人だったりするとね、結構みんながちゃんと話を聞くっていう姿勢だったりすると、すこし長い方がいてもね、皆も「うん、うん」って聞いてればさ、それは、その方も聞いてる人も嬉しいしね……、聞いてる人にもいいし、話す人にもいいから、あ、それはこれでいいなみたいな。

栃尾

なるほどね。私、何分以内でとか言ってるのに、長い人がいるとさ、ザワザワしてくるんだよね。

野田

(笑)そうね、そうねぇ……、そうだね、うーん。

栃尾

そうだねぇ。

野田

そうね。

栃尾

「時間何分ぐらいで」って言って、そんなにオーバーする人はいないか。

野田

そう、だけど、それを私はストップウォッチとかはあまりしない派なんだよね。感覚で行くけど。

栃尾

うん。

野田

あとは、「あと15秒ぐらいで」とかって、あ、でもね、話してるときはあれだね、書くときは言えるけどね。話してるときはあんまり言えないね、ピピピっとはね。

栃尾

そうだね。

野田

書いてるときは、「あと15秒ぐらいで、測ってないですけど」みたいな。

栃尾

うん、うん。

野田

ちょっとこう、皆が和んでくれるような。

栃尾

うん、うん。長さは結構難しいよね。

野田

そうね。

栃尾

それ以外でなんか気を付けていることある?

野田

そうね、それ以外で気を付けていることは、まあなんか決めるよね、自分の中で。そのファシリテーションの、当たり前のことでもいいんだけど、「今日は皆さんの話をよく聞く」とかね。

栃尾

はい、はい。「今日のテーマは」みたいな。

野田

うん、自分の中でね。あとは、これは本当に味方学もマンダラエンディングノート®も、まあ、そういうファシリテーションはそこで学んだのもあるから、そこで結構基礎を教えてくれるんだけど。

栃尾

うん。

野田

そこで言われてるのも一緒で、「最初に3ついいことがあります」とかね。みんなそこの方向に向かっていくからっていうのと、あとは言わないけど、自分自身が心の栄養を摂っておく。

栃尾

うん。

野田

例えば、私は「空を見る」とかって、なんでもできること。あとは「ミルクティを飲む」とかね。そうやって自分の中のちょっとした心の栄養を摂って、自分を整えて。

栃尾

なるほど。

野田

あとは、そういう「どこに向かっていくか」っていうのをこっちから言うとか。

栃尾

3ついいことっていうのはどういうこと? 「このワークをやると3ついいことがありますよ」っていうのを皆に説明するってこと?

野田

そう。私はあんまり言ってないけど。

栃尾

あぁ、そうなんだ。

野田

まあ、でも、そういうのを言うと、みんなが同じ方向っていうか、その答えは違うんだけどね。

栃尾

うん。

野田

例えば、今日お話しすると、私だったら今日は、あ、今日もやったのよ。とっちーと話すから、あ、どうしようあれもこれもなんか資料いるかなって、わさーってするとするじゃない?

栃尾

うん。

野田

だけど、「あ、そうだ」って、「私はどんな風にしたいんだっけ?」って自分の中で決めると、「とっちーと楽しく話す」とか。「とっちーのポッドキャストを聞いている人たちに何か役に立つものが何かあればいいのかな」とか、あとは「自分も楽しむ」とかね。なんかそういう風に3つ決めてスタートすると、まあ、そういう時間になっていく。

栃尾

なるほどね。

野田

それはコーチングのテクニックだけど。

栃尾

「こうしたい」みたいな。

野田

そう、そう。「こうしたい」を。

栃尾

決めるって感じ。

野田

決める。

栃尾

ふーん。

野田

でも、これは結構大事かもね。ファシリテーションで。

栃尾

そっか。

野田

まあ、よくあるっちゃあるけど、それを言うバージョンと言わないバージョンとあるかもしれないしね。

栃尾

うん、うん。「言う言わないは置いておいても自分で決めとくといいね」ってことなんだ。

野田

そうね、でも、まあ「言うといい」とは言われたね。ファシリテーションやったときはね。

栃尾

そうなんだ。確かにね、完璧を求めてね、あれもこれもってなってもね。

野田

そう、そう。

栃尾

何にもなんかできなくなっちゃったりするかもしれないね、そういう言われれば。

野田

うん、そうね。ファシリテーションは自由だし。でも、まあ、あれだよね。コーチングもそうだけど、みんなこう、同じっていうかこう、なんて言うのかな、上とか下とかがない、教えるティーチングではないから。

栃尾

うん、うん。そうね。

野田

あくまでも、「この場を引っ張っていきますよ」っていう感覚だから。

栃尾

うん。そうだね。

野田

あとは、そうだね、コツかぁ。話聞くときにあれかもね。相手にペースを合わせるっていうのはあるかもね。

栃尾

うん。

野田

話が長い人の話に戻るけど、言葉尻をもらってそのまま引き取るみたいな、こっちが吸い込んでいく感じ。

栃尾

へぇ。

野田

「あぁ、そうなんですねぇ」みたいな。ちょっと最後は、ちょっとオーバーにでもね、ブチッとは切らないけど。「あ、そうなんですね、またじゃあ後で教えてください」とか。

栃尾

うん、うん。

野田

「後でまた話続きあったら、終わってからの時間でも」とかって、こう引き取っちゃう。

栃尾

うん、うん。

野田

それはよくやるかもね。

栃尾

なるほどね(笑)。ちょっとしたテクニックね。

野田

うん。

栃尾

なるほどな。私さ、子ども哲学のね、ファシリテーションをたまにやるんだけど、最近はあんまり、頻度が下がっちゃったけど、やるんだけど、なんかこう、「ちょっと喋りすぎたな」みたいなのは結構あるね。

野田

あぁ。

栃尾

うん、うん。なんかでも基本「子どもの言うことをじっと待つ」みたいなのは、大事にしていて。

野田

うん。

栃尾

それは子ども哲学の場合は、時間配分とかはそんなに気にしないけどね。喋りたい子が喋るし、喋らない子もいるから。

野田

うん、そうですね。

栃尾

でも、喋る子喋らない子があんまり偏り始めると、まあ、ちょっと面白くない子も出てくるのかなっていう風には、思ったりするけどね。

野田

それは話さない子に振ったりもするの?

栃尾

えっとね、あんまりしない。

野田

あぁ。

栃尾

うん、結構緊張して嫌だみたいな子もいるから。そうだね、ホントに最後の最後……、でもそうだね、あんまりないかな。

野田

喋りすぎちゃうっていうのはどういうとき?

栃尾

まあなんか、話し上手な子が何回も何回も喋りたいっていうってことだね。

野田

うん。

栃尾

子ども哲学っていうのは対話だから、そんなに順番に、ワークショップみたいに「順番に発言してください」とかじゃなくて、意見がある人がポンポンしゃべっていく感じなんだよね。

野田

うん。

栃尾

だから、そうすると私もたぶん子どものときだったらめっちゃ喋ってると思うんだど。

野田

へぇ。

栃尾

私が、私がみたいになっちゃうっていうか。

野田

うん。

栃尾

そう、そう。そういうのはあるね。あとは、あれだね、私、グループでポッドキャストをやってるから。

野田

うん。

栃尾

コミュニティでポッドキャストを配信してるから、そのときの収録、3人ぐらいでしゃべるときは、3人、4人で喋るときはちょっとファシリテーション的なことをやることもあるかな。

野田

あぁ、回していくっていうか。

栃尾

そうだね、そう、そう。

野田

「次は」みたいな。

栃尾

そうだね。それもまあ、喋りすぎちゃう人は、ちょっと課題があるね。

野田

そうだね。

栃尾

仲間だからさ、面白おかしくツッコむみたいなのはあるよ。「ちょ、ちょ、長くね?」みたいなことはあるかもね(笑)。

野田

そうね。「ちょっと辺でいただいて」、そうね、それもやるかもしれない。ちょっとこうユーモアでもらっていくみたいな。

栃尾

はい、はい。

野田

仲間内だったらいいかもね。「じゃあ、この続きは明日ということで」みたいなね。

栃尾

(笑)明日会わないけどみたいなね。

野田

明日会わないけど、とか。でも、要約してあげるのもいいかもしれないね。でも、こういうことをね、今話してくれましたよね。

栃尾

うん。

野田

で、皆が「うん、うん」って言ったら、じゃあ、「次この方」とかさ。なんかこう要約して引き取っちゃう。やっぱり、引き取る。

栃尾

うん、うん。喋れない人がいることはある?

野田

喋れない人は、そうだね、ワークショップでは最初はね、初めてとかだとやっぱり人の前で話しづらいっていうのはあるから。

栃尾

うん。

野田

でも、そういうときは話さなくて……、そう、そう。このワークショップやってる、私がやってるのは、こうマンダラチャートってやつだから、そこは答えがないのもOKって言って。

栃尾

うん、うん。

野田

あ、そうね、これも大きいかもね。マツダミヒロさんのメソッドがどれにも入っているんだけど、『魔法の質問』ってね、ご存じだよね?

栃尾

うん、聞いたことある。

野田

マツダミヒロさんの、それがすごい大きいかもね、「最初に意識しておくこと」みたいな、お約束事みたいなのがあって。

栃尾

うん。

野田

それがマンダラエンディングノート®も味方学も共通してるんだけど。

栃尾

うん。

野田

「直感で答えてOK」とか、「どんな答えでもOK」とか。

栃尾

うん。

野田

「答えが出なくてもいいよ」と。「答えが変わってもいいよ」と。

栃尾

うん。

野田

で、「伝え合うときは、その人の答えをそのまま受け止めましょう」っていうコツをそれこそ、言っておくんだよね、共有しておくの。

栃尾

うん、うん。

野田

そうすると、「あ、答えられなくてもいいんだ」って思うとすごい気が楽じゃない。

栃尾

そうだね。

野田

あとは伝え合うときは、「ただ、聞くだけでいいんだ」みたいな。皆ほら、「それってどうですか?」とか頑張って質問しようとしたりさ。

栃尾

あぁ、なるほどね。

野田

「でも、それは」とかって逆に意見したくなる人もいるけど、それは、「ここではただ聞きましょう」っていう、そのお約束事を最初に言っておくんだよ。

栃尾

うん、うん。

野田

それは毎回言うかな。

栃尾

なるほどね。

野田

慣れてる人たちには言わないけど。

栃尾

うん。

野田

これよく言われますね。「『答えが出なくてもいい』って言われるとすごい楽だ」って言われます。

栃尾

うん、うん。

野田

でも、みんな何かしらは答えるし。でも、「なくてもいい」って言うと、「今は言葉にならない」っていうのが答えだね、とかね。

栃尾

うん。

野田

そういうので終わっていけるっていうか。

栃尾

なるほどね。子ども哲学も結構似てて、最初にルールを言うんだけどね。

野田

うん。

栃尾

なんか、そうだね。「意見が変わってもいい」とかいうのは、私的には結構すごく大事だなって思ってて。

野田

うん。

栃尾

1回言っちゃうとそれを正解にしようとこう躍起になっちゃうとつまんないからさ。

野田

そうね。

栃尾

それを変えてもいいみたいにしてるのが結構、普段の議論ではなかなか難しいかなっていうところで。

野田

そうね。

栃尾

あとなんか、子ども哲学ではないけど、他の人の哲学対話に出たときには、「知識で喋らないで経験で話す」とかいうのもあってさ。

野田

あぁ。

栃尾

知識大会になっちゃうとつまらないから。

野田

うん。

栃尾

うん、うん。そういうルールを最初に言っておくっていうのは確かに。でも、それって経験がものを言うね。

野田

そうだね、でもまあ、自分でね、段取りっていうか、ほら、導入みたいなね、最初の導入と終わりだけはちゃんと書いておくとかさ、作っておけばちょっと安心かもね。

栃尾

うん、うん。

野田

まあ、うまく言えなくてもさ。

栃尾

うん、うん。なんかどういうルールにするかっていうのはさ。

野田

あぁ、ルールか。

栃尾

そう、そう。「経験してないとわかんないよね」っていう。

野田

そうだねぇ。

栃尾

ね、まあ、何かを参考にしてももちろんいいけどね。

野田

そうだね。

栃尾

でも、あれだね。こうしたいっていうのを3つ用意しておいて、さらにルールを共有すると割とファシリも楽だってことだよね。

野田

そう、「その方向に向かってますよ」っていうのを発信しておくと。

栃尾

そうだね、変な人が、変なことにはならないっていうかね、バラバラにはならないって感じか。

野田

そうだね。バラバラにはなりにくいかもね。

栃尾

うん、うん。なるほどね。はい、じゃあ、今日はこんなところで、3ついいこと、こうしたいを言うっていうのと、ルールを共有するっていうのと、あとはまあ、話の長い人の巻き取り方みたいなね。

野田

そうね、「引き取らせていただきます」って。

栃尾

(笑)。

野田

(笑)。

栃尾

という感じで今日はこれまでにしたいと思います。以上、栃尾江美と。

野田

野田恵里でした。

<書き起こし、編集:折田大器

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