久しぶりに! 相棒アユミちゃんの登場です。いろいろなことにずっと我慢をしてきたというアユミちゃん。最近我慢をやめたそうです。それはなぜ? やめてどうなった? 「子どもに我慢をさせたほうがいいか」をずっと自問自答している栃尾もいろいろと考えてみました。
クリエイティブの。
反対語。
こんにちは、ストーリーエディターの栃尾江美です。
デザイナーのアユミです。
アユミです、はい。
(笑)。
このポッドキャストは、私、栃尾江美が、好きな人やお話したい人をゲストにお迎えして、クリエイティブに関することや哲学的なことを好き勝手に話す番組です。
ほい。
ほい、アユミちゃん久しぶり?
お久しぶりでっすぅ。
(笑)久しぶりですかね、いつも会ってるけど。
いつも会ってるけど。
番組に出てもらうのは久しぶりで。
はい。
で、今日は、結構私は最近思ってることだし、アユミちゃんも結構思うって言ってたから。
うん。
「我慢することが、成長に繋がるか」っていうことをね。
そうですね、さっき話をして、改めて「我慢することで成長する」っていう風に教えられてきてたんで。
確かに。
そうっすね。
誰に?
私は親じゃないかなと思うんですよね。
お母さん?
お母さんも、お父さんも。
へぇ。
「我慢しなさい」っていう家だったので、それが強かったですね。
その「我慢しなさい」っていう文脈はさ、「我慢してやりなさい」とか、「やるのを我慢しなさい」とかさ、例えば、「公共の場だから我慢しなさい」とか、「迷惑かけるから」とか色々あるじゃん。
はい。
でも、「それがあなたのためだから」みたいな文脈だったということ?
いえ、というよりは、「お姉ちゃんなんだから、ちょっと我慢しなさい」っていう文脈で言われてたかもしれないです。
欲しいモノとか、ワガママとか、甘えとか?
そうですね。
そうだよね。
そうですね。
片や、成長ってことでいうとさ、例えば、練習とかさ、修業とかさ。そういう、我慢って言わないかもしれないけど、まあ、つらく苦しいことだったりするわけじゃん。
はい。
そういうのも、やってきたわけだよね? ピアノとか?
そうですね、そうですね、はい。
ピアノ楽しかった?
泣きながら。
(笑)。
(笑)。
泣きながらやってたの?
泣きながら練習してましたね、叩かれながらっすね。
えーっ、お母さんに?
はい。
そうなんだ。
厳しかったっすね、ウチは。
何年やってたんだっけ?
えーと、やめたくてしょうがなかったんですけど、中2ぐらいでやめたんじゃないかな、クラシックは。
ふーん。
と思います。
でも、今の話だとさ、嫌々やらされてたけど、今に繋がってるわけじゃん?
そうですね。
やって良かったみたいなことになっちゃうのかな。
そうですね、今となっては、もしかしたら「やって良かった」と思うのかもしれないですね。
いつ好きになったの、それを?
えっと、練習自体は今でもそんなにちょっと好きじゃないっすね。ただ、楽しく弾くぐらいだったら好きですけど。
うん、楽しく弾けるようになったのはいつ頃なの? 中2でやめて、そのあと?
いや、超最近ですね。楽しく弾けるようになったのは(笑)。
でも、ずーっとさ、専門学校から音楽で行こうと思ったわけでしょ? その前もバンドをやってたわけでしょ?
バンドをやってましたね。そうですね、19から私ギターを弾いてたんですけど、元々。
あぁ、そっか。
で、入ったバンドにギターがいて、「ピアノやって」って言われて、ピアノっていうかキーボードですね。で、初めてキーボードを始めたんですよ、そこで。クラシックとまたちょっと弾き方違うので、そこから学び直しまして、それで始めたんで。
それは好きだったってこと?
そうっすね、だからあんまり好きじゃなかったんですよね、たぶんね(笑)。
あぁ、やってはいるけどみたいな。「できるからやるけど」みたいな?
できるからやるけど。で、私そんなにそこまで、何ですかね、「嫌なものは嫌」とそんなに言えなかったので、「まあ、できるし、やってみるか」という感じでした。
そういうもんかな、みたいな。
そうっすね。
私はさ、子どもが「学校に行きたくない」って言っていて、たぶん色んな人がいて、嫌でも行かせるべきっていう人、「それが子どものためだ」って思う人と、あとは、「無理やりではないけれど、やっぱり行くように促すようにした方がいいでしょ」って思う人とか、色々といて、で本当に、あと宿題もそうなんだよね。
はい。
宿題も、ウチはもうやってないんだけど、それを「いや、やらせたほうがいいでしょ」って思うかどうかなんだけど。
はい。
それをね、「嫌々でもそのうち好きになることがある」って言う人もいるんだけど、それはなんかある人が言ってたのは、「嫌々やってる限り好きになることはない」ってその人は断言していて、どういう場合があるかっていうと、やっぱり一時期そこから離れるとか、期間を置くとかして、それが好きに転じることはあります、と。
おー、わかる。
リハビリ期間が必要って言ってたのかな、その人は。
はい。
うん、だからアユミちゃんはたぶん最近までずっとリハビリしてたのかもしれないけど、「そのリハビリ期間がないのにずっとやらされて好きになることはないでしょう」ってその人は言っていたから、私はちょっとそんなに我慢してやらせることが良いとは思えないんだよね。
そうですね。やっぱりホント最近になって、ようやく「我慢したって良いことないな」っていう境地に達したというか。
我慢しがちだったってことね。
そうですね、たぶんずっと我慢してきたんだと思うんですよ。
人生を通して(笑)。
(笑)そうですね、色々なことで、「あぁ、まあこんなもんかな」というところを定めて、そこで、なんだろうな、「見切りを付けずに、我慢をすることで、何か得られるものが絶対にあるはずだ」と信じてやってきてたんですけど、たぶん、そうじゃないんだなというのに、ここ2か月間ぐらいで気付きまして。
(笑)。
(笑)。
そうなんだ、それは、我慢して良いことあった?
いや、だから、なかったんすよね、結局(笑)。
そんなに大量に我慢してってことでしょ?
だから、そうですね、結果こうなってるってことは、まあ、あんまり我慢することで、良いことはやっぱりないなと思いますね。
結構さ、私も学校の先生と話していて、いつも相容れなくて。やっぱり先生は「努力して身になるものもあるんだから」みたいな論調で、それは私はもちろんわかるんだけど、でも、私がさ、頑張ってきたことって、苦しくても頑張ってきたことって、全部やっぱり自分で選んだことなんだよね。やっていて良かったってこと。
バレーボールとかですね。
バレーボール、そうそう。練習はすごい苦しいけど、とにかく、バレーが好きだから、監督に引っぱたかれたりしてもやっていたみたいな(笑)。仲間も好きだったしという。
(笑)。いいですね。
結局、我慢とか苦しい練習とかは、もちろん全部を否定するわけじゃないけど、それを本人が、その先に好きなことがあったり、やりたいことがあったりして、やるもんなんじゃないの?っていう考えなの私は。
はい。
だから、で、小学校なんてさ、たぶんあんまりこの勉強が何の役に立つかまでイメージできないじゃん。
そうですね。
だから子どもにとってすごく行きづらい、行きづらいっていうか、登校?
選びづらいですよね。
そうそう、選びづらいんだけど、それをなんか、何も考えずやらせておきましょうみたいな気持ちにはどうしてもなれなくて。子どもにも依るんだろうけど、ウチの子はとくに、本当にやりたいこと以外はやりたくないから、そういう子に無理やりやらせるって、本当に、本当にデメリット…
苦痛でしかないですよね。
そうそう、デメリットのほうが大きいんじゃないかなって思っちゃうんだよね。
はい。
だから、もちろん人にも依るけど、我慢が良いとはなかなか思えないよね、最近は。
自分で選ぶ我慢っていうのはいいですよね、逆に。
そういうのはある?
ありますよ。ここは踏ん張り時だから、絶対にここはやり遂げるっていうのは、めっちゃあります。
仕事とか、バンドとか?
仕事も、バンドも、イベントの運営とかもやってるんですけど。
はい、はい。
そういうのも、今じゃないとできないことだったりとか、江美さん言っていたように、先が見えているものなのでだと思うんですけど、だから、そういうのはすごくいいと思うんですけど。
そうだよね。
それ以外の何か、なんだろう、押しつけられる理不尽さみたいなのは必要ないんじゃないかなと思いますね。
そうだよね。グリット、グリットだったと思うんだけど、「G・R・I・T」っていう、やり抜く力という本が一時期流行ったの。
はい。
それが私すごい印象に残ってるんだけど、それはね、やり抜く力は色んな人に必要だろうと。で、これからは大事だって書いてあって。それがある人が成功するとか、幸せになるみたいな文脈なんだけど、そうすると、たぶん学校の先生とかは「じゃあ、やっぱりここ、耐える力を付けなければ、我慢させなければならない」と思うんだけど、その本を読むとね、全員が一番最初にめちゃくちゃハマってるの、そのことに。
あぁ、なるほど。
うん、例えば、私だったら、苦しい練習の前に、「バレーをやってとにかくめちゃくちゃ楽しかった」みたいな経験が、最初にパーンとあると、そのあとちょっと凹んでさ、成長が見えなくて苦しいみたいなときも、やり抜けるみたいな話なんだよね。
あぁ、いいっすね。
だから、そういうことじゃないと、やり抜く力なんて身に付かないし。
そうですよねぇ。
じゃないかなっていう風に思っていてさ。
うーん、人に依るはあるでしょうけど。
そうね。
だけど、「結果いいことに結びつかないよな」と常に思いますね。
で、私さ、『コルクラボ』っていうコミュニティに入っていて、成績が優秀だったみたいな特に女の子とか多いんだけど、そういう人で、とにかく学校の成績を褒められ続けたとか、親の言う通りにしてきたとかいう子って、ことごとく自己肯定感が低いっていうか。
へぇ、逆に?
苦しんでるんだよね、すごい。
そうなんだ。
うん。
えぇ。
まあ、割と苦しんでる人が『コルクラボ』に入っているっていうのはあるかもしれないんだけど(笑)。そういうなんか、迷ってるみたいな子が入ってるっていうのはあるかもしれないんだけど。
はい。
でも、めちゃくちゃ頭が良くて、親にずっと褒められてたみたいな。でも、例えば、90点だったら怒られたみたいな人とかだと、めちゃくちゃ本当に大変だし。
あぁ、大変ですね。
でも、すごい頑張り屋なのよ。すごい頑張り屋なんだけど、やっぱり結構メンタル的に苦しそうで、そういうのを大人になってから修復できるのかもしれないけど、それは逆に辛い時期が長いよな、と思って、大人になってから。
(そう)っすねぇ、(そう)っすねぇ。
そうだよね。
でも、自己肯定感は上がるんじゃないかなと思っていて。
何によって?
えぇーっと、私が「上がったな」と感じてるんですよ。
大人になってからでもってこと?
そうですね、だから、2か月前からですね。
(笑)。
(笑)。
何があったんだろう、2か月前に。
なんか気付くタイミングがあって。生活の中で、自己肯定感上がってるからこういう選択してるんだなっていう自分に気付いたっていうか。
そうね。ただ、やっぱり親とか家庭が、すごくその子を肯定してあげるっていうのはさ、まあ、長い目で見てむちゃくちゃ大事だと思っていて、安田佳生さんとかを見てると、0点いくらとっても親に一切批判されなかったみたいな。
そうですね。
できないまま、すごく愛されてたんだと思うんだよね。
そうですね。
それで、やっぱりすごく強く生きているなって思うから、それを大人になってから得るのってめちゃくちゃ大変だからさ。そういう人に出会わなきゃいけないしね。
そうですね。
うん。
周りの大人がそういう意味では重要な感じでしょうね、子どもにしてみたら。
だから、そういう人がさ、何かを強いてきて、自分が嫌いなことをやらせようとして、で、「それをやらなきゃダメだ僕は」って思っちゃうっていうのは、結構不幸のループだと思うんだよね。
そうですね。
だから、そういう意味でもやっぱりあんまり我慢って、我慢を強いるのはね、厳しいなって思っていて、それは成長しないんじゃないかなってむしろ思っているんだよね。
そうですね。
って感じ。
うん、私もそう思います。
うん、だから自分で選んだならいいっていう感じなのかね。
そうですね、選び方で変わるのかもですね、我慢とは。
うん、そうね。
はい。
そんな感じですかね。番組の最後に告知をいつもしていますが、今日はアユミちゃんの。
はい、ありがとうございます。
告知をしたいなと。この番組で、言ったことないのかな? ジングルをアユミちゃんに作っていただいて、で、何個か作ってもらってね、その中でこれがいいですって言って、あとは編集とかもしてもらったり、エンディングのちょっと、チョロ…
あ、チョロっとしたやつ?
とかも入れてもらったりもしていて、そのアユミちゃんがサウンドロゴっていうのを作ろうかなと思ってるんだよね?
そうですね。
企業とか、商品とかに、CMとかで最後にパーンって入るみたいな「パン、パン、パン、パン」みたいな。
そうですね。
とかの。
「ラッパのマークの正露丸」とかそういうやつですね。
そういうやつを音でね、作りたいっていうことでね。もしそういうニーズがあればね、お問い合わせいただければな、と。どこに問い合わせればいいんですか?
金子が漢字で、アユミがカタカナとかだったら出てくるかな。
はい、ぜひよろしくお願いします。
ということで、以上、栃尾江美と。
金子アユミでした。
<書き起こし、編集:折田大器>