
久しぶりに! 相棒アユミちゃんの登場です。いろいろなことにずっと我慢をしてきたというアユミちゃん。最近我慢をやめたそうです。それはなぜ? やめてどうなった? 「子どもに我慢をさせたほうがいいか」をずっと自問自答している栃尾もいろいろと考えてみました。
栃尾クリエイティブの。
アユミ反対語。
栃尾こんにちは、ストーリーエディターの栃尾江美です。
アユミデザイナーのアユミです。
栃尾アユミです、はい。
アユミ(笑)。
栃尾このポッドキャストは、私、栃尾江美が、好きな人やお話したい人をゲストにお迎えして、クリエイティブに関することや哲学的なことを好き勝手に話す番組です。
アユミほい。
栃尾ほい、アユミちゃん久しぶり?
アユミお久しぶりでっすぅ。
栃尾(笑)久しぶりですかね、いつも会ってるけど。
アユミいつも会ってるけど。
栃尾番組に出てもらうのは久しぶりで。
アユミはい。
栃尾で、今日は、結構私は最近思ってることだし、アユミちゃんも結構思うって言ってたから。
アユミうん。
栃尾「我慢することが、成長に繋がるか」っていうことをね。
アユミそうですね、さっき話をして、改めて「我慢することで成長する」っていう風に教えられてきてたんで。
栃尾確かに。
アユミそうっすね。
栃尾誰に?
アユミ私は親じゃないかなと思うんですよね。
栃尾お母さん?
アユミお母さんも、お父さんも。
栃尾へぇ。
アユミ「我慢しなさい」っていう家だったので、それが強かったですね。
栃尾その「我慢しなさい」っていう文脈はさ、「我慢してやりなさい」とか、「やるのを我慢しなさい」とかさ、例えば、「公共の場だから我慢しなさい」とか、「迷惑かけるから」とか色々あるじゃん。
アユミはい。
栃尾でも、「それがあなたのためだから」みたいな文脈だったということ?
アユミいえ、というよりは、「お姉ちゃんなんだから、ちょっと我慢しなさい」っていう文脈で言われてたかもしれないです。
栃尾欲しいモノとか、ワガママとか、甘えとか?
アユミそうですね。
栃尾そうだよね。
アユミそうですね。
栃尾片や、成長ってことでいうとさ、例えば、練習とかさ、修業とかさ。そういう、我慢って言わないかもしれないけど、まあ、つらく苦しいことだったりするわけじゃん。
アユミはい。
栃尾そういうのも、やってきたわけだよね? ピアノとか?
アユミそうですね、そうですね、はい。
栃尾ピアノ楽しかった?
アユミ泣きながら。
栃尾(笑)。
アユミ(笑)。
栃尾泣きながらやってたの?
アユミ泣きながら練習してましたね、叩かれながらっすね。
栃尾えーっ、お母さんに?
アユミはい。
栃尾そうなんだ。
アユミ厳しかったっすね、ウチは。
栃尾何年やってたんだっけ?
アユミえーと、やめたくてしょうがなかったんですけど、中2ぐらいでやめたんじゃないかな、クラシックは。
栃尾ふーん。
アユミと思います。
栃尾でも、今の話だとさ、嫌々やらされてたけど、今に繋がってるわけじゃん?
アユミそうですね。
栃尾やって良かったみたいなことになっちゃうのかな。
アユミそうですね、今となっては、もしかしたら「やって良かった」と思うのかもしれないですね。
栃尾いつ好きになったの、それを?
アユミえっと、練習自体は今でもそんなにちょっと好きじゃないっすね。ただ、楽しく弾くぐらいだったら好きですけど。
栃尾うん、楽しく弾けるようになったのはいつ頃なの? 中2でやめて、そのあと?
アユミいや、超最近ですね。楽しく弾けるようになったのは(笑)。
栃尾でも、ずーっとさ、専門学校から音楽で行こうと思ったわけでしょ? その前もバンドをやってたわけでしょ?
アユミバンドをやってましたね。そうですね、19から私ギターを弾いてたんですけど、元々。
栃尾あぁ、そっか。
アユミで、入ったバンドにギターがいて、「ピアノやって」って言われて、ピアノっていうかキーボードですね。で、初めてキーボードを始めたんですよ、そこで。クラシックとまたちょっと弾き方違うので、そこから学び直しまして、それで始めたんで。
栃尾それは好きだったってこと?
アユミそうっすね、だからあんまり好きじゃなかったんですよね、たぶんね(笑)。
栃尾あぁ、やってはいるけどみたいな。「できるからやるけど」みたいな?
アユミできるからやるけど。で、私そんなにそこまで、何ですかね、「嫌なものは嫌」とそんなに言えなかったので、「まあ、できるし、やってみるか」という感じでした。
栃尾そういうもんかな、みたいな。
アユミそうっすね。
栃尾私はさ、子どもが「学校に行きたくない」って言っていて、たぶん色んな人がいて、嫌でも行かせるべきっていう人、「それが子どものためだ」って思う人と、あとは、「無理やりではないけれど、やっぱり行くように促すようにした方がいいでしょ」って思う人とか、色々といて、で本当に、あと宿題もそうなんだよね。
アユミはい。
栃尾宿題も、ウチはもうやってないんだけど、それを「いや、やらせたほうがいいでしょ」って思うかどうかなんだけど。
アユミはい。
栃尾それをね、「嫌々でもそのうち好きになることがある」って言う人もいるんだけど、それはなんかある人が言ってたのは、「嫌々やってる限り好きになることはない」ってその人は断言していて、どういう場合があるかっていうと、やっぱり一時期そこから離れるとか、期間を置くとかして、それが好きに転じることはあります、と。
アユミおー、わかる。
栃尾リハビリ期間が必要って言ってたのかな、その人は。
アユミはい。
栃尾うん、だからアユミちゃんはたぶん最近までずっとリハビリしてたのかもしれないけど、「そのリハビリ期間がないのにずっとやらされて好きになることはないでしょう」ってその人は言っていたから、私はちょっとそんなに我慢してやらせることが良いとは思えないんだよね。
アユミそうですね。やっぱりホント最近になって、ようやく「我慢したって良いことないな」っていう境地に達したというか。
栃尾我慢しがちだったってことね。
アユミそうですね、たぶんずっと我慢してきたんだと思うんですよ。
栃尾人生を通して(笑)。
アユミ(笑)そうですね、色々なことで、「あぁ、まあこんなもんかな」というところを定めて、そこで、なんだろうな、「見切りを付けずに、我慢をすることで、何か得られるものが絶対にあるはずだ」と信じてやってきてたんですけど、たぶん、そうじゃないんだなというのに、ここ2か月間ぐらいで気付きまして。
栃尾(笑)。
アユミ(笑)。
栃尾そうなんだ、それは、我慢して良いことあった?
アユミいや、だから、なかったんすよね、結局(笑)。
栃尾そんなに大量に我慢してってことでしょ?
アユミだから、そうですね、結果こうなってるってことは、まあ、あんまり我慢することで、良いことはやっぱりないなと思いますね。
栃尾結構さ、私も学校の先生と話していて、いつも相容れなくて。やっぱり先生は「努力して身になるものもあるんだから」みたいな論調で、それは私はもちろんわかるんだけど、でも、私がさ、頑張ってきたことって、苦しくても頑張ってきたことって、全部やっぱり自分で選んだことなんだよね。やっていて良かったってこと。
アユミバレーボールとかですね。
栃尾バレーボール、そうそう。練習はすごい苦しいけど、とにかく、バレーが好きだから、監督に引っぱたかれたりしてもやっていたみたいな(笑)。仲間も好きだったしという。
アユミ(笑)。いいですね。
栃尾結局、我慢とか苦しい練習とかは、もちろん全部を否定するわけじゃないけど、それを本人が、その先に好きなことがあったり、やりたいことがあったりして、やるもんなんじゃないの?っていう考えなの私は。
アユミはい。
栃尾だから、で、小学校なんてさ、たぶんあんまりこの勉強が何の役に立つかまでイメージできないじゃん。
アユミそうですね。
栃尾だから子どもにとってすごく行きづらい、行きづらいっていうか、登校?
アユミ選びづらいですよね。
栃尾そうそう、選びづらいんだけど、それをなんか、何も考えずやらせておきましょうみたいな気持ちにはどうしてもなれなくて。子どもにも依るんだろうけど、ウチの子はとくに、本当にやりたいこと以外はやりたくないから、そういう子に無理やりやらせるって、本当に、本当にデメリット…
アユミ苦痛でしかないですよね。
栃尾そうそう、デメリットのほうが大きいんじゃないかなって思っちゃうんだよね。
アユミはい。
栃尾だから、もちろん人にも依るけど、我慢が良いとはなかなか思えないよね、最近は。
アユミ自分で選ぶ我慢っていうのはいいですよね、逆に。
栃尾そういうのはある?
アユミありますよ。ここは踏ん張り時だから、絶対にここはやり遂げるっていうのは、めっちゃあります。
栃尾仕事とか、バンドとか?
アユミ仕事も、バンドも、イベントの運営とかもやってるんですけど。
栃尾はい、はい。
アユミそういうのも、今じゃないとできないことだったりとか、江美さん言っていたように、先が見えているものなのでだと思うんですけど、だから、そういうのはすごくいいと思うんですけど。
栃尾そうだよね。
アユミそれ以外の何か、なんだろう、押しつけられる理不尽さみたいなのは必要ないんじゃないかなと思いますね。
栃尾そうだよね。グリット、グリットだったと思うんだけど、「G・R・I・T」っていう、やり抜く力という本が一時期流行ったの。
アユミはい。
栃尾それが私すごい印象に残ってるんだけど、それはね、やり抜く力は色んな人に必要だろうと。で、これからは大事だって書いてあって。それがある人が成功するとか、幸せになるみたいな文脈なんだけど、そうすると、たぶん学校の先生とかは「じゃあ、やっぱりここ、耐える力を付けなければ、我慢させなければならない」と思うんだけど、その本を読むとね、全員が一番最初にめちゃくちゃハマってるの、そのことに。
アユミあぁ、なるほど。
栃尾うん、例えば、私だったら、苦しい練習の前に、「バレーをやってとにかくめちゃくちゃ楽しかった」みたいな経験が、最初にパーンとあると、そのあとちょっと凹んでさ、成長が見えなくて苦しいみたいなときも、やり抜けるみたいな話なんだよね。
アユミあぁ、いいっすね。
栃尾だから、そういうことじゃないと、やり抜く力なんて身に付かないし。
アユミそうですよねぇ。
栃尾じゃないかなっていう風に思っていてさ。
アユミうーん、人に依るはあるでしょうけど。
栃尾そうね。
アユミだけど、「結果いいことに結びつかないよな」と常に思いますね。
栃尾で、私さ、『コルクラボ』っていうコミュニティに入っていて、成績が優秀だったみたいな特に女の子とか多いんだけど、そういう人で、とにかく学校の成績を褒められ続けたとか、親の言う通りにしてきたとかいう子って、ことごとく自己肯定感が低いっていうか。
アユミへぇ、逆に?
栃尾苦しんでるんだよね、すごい。
アユミそうなんだ。
栃尾うん。
アユミえぇ。
栃尾まあ、割と苦しんでる人が『コルクラボ』に入っているっていうのはあるかもしれないんだけど(笑)。そういうなんか、迷ってるみたいな子が入ってるっていうのはあるかもしれないんだけど。
アユミはい。
栃尾でも、めちゃくちゃ頭が良くて、親にずっと褒められてたみたいな。でも、例えば、90点だったら怒られたみたいな人とかだと、めちゃくちゃ本当に大変だし。
アユミあぁ、大変ですね。
栃尾でも、すごい頑張り屋なのよ。すごい頑張り屋なんだけど、やっぱり結構メンタル的に苦しそうで、そういうのを大人になってから修復できるのかもしれないけど、それは逆に辛い時期が長いよな、と思って、大人になってから。
アユミ(そう)っすねぇ、(そう)っすねぇ。
栃尾そうだよね。
アユミでも、自己肯定感は上がるんじゃないかなと思っていて。
栃尾何によって?
アユミえぇーっと、私が「上がったな」と感じてるんですよ。
栃尾大人になってからでもってこと?
アユミそうですね、だから、2か月前からですね。
栃尾(笑)。
アユミ(笑)。
栃尾何があったんだろう、2か月前に。
アユミなんか気付くタイミングがあって。生活の中で、自己肯定感上がってるからこういう選択してるんだなっていう自分に気付いたっていうか。
栃尾そうね。ただ、やっぱり親とか家庭が、すごくその子を肯定してあげるっていうのはさ、まあ、長い目で見てむちゃくちゃ大事だと思っていて、安田佳生さんとかを見てると、0点いくらとっても親に一切批判されなかったみたいな。
アユミそうですね。
栃尾できないまま、すごく愛されてたんだと思うんだよね。
アユミそうですね。
栃尾それで、やっぱりすごく強く生きているなって思うから、それを大人になってから得るのってめちゃくちゃ大変だからさ。そういう人に出会わなきゃいけないしね。
アユミそうですね。
栃尾うん。
アユミ周りの大人がそういう意味では重要な感じでしょうね、子どもにしてみたら。
栃尾だから、そういう人がさ、何かを強いてきて、自分が嫌いなことをやらせようとして、で、「それをやらなきゃダメだ僕は」って思っちゃうっていうのは、結構不幸のループだと思うんだよね。
アユミそうですね。
栃尾だから、そういう意味でもやっぱりあんまり我慢って、我慢を強いるのはね、厳しいなって思っていて、それは成長しないんじゃないかなってむしろ思っているんだよね。
アユミそうですね。
栃尾って感じ。
アユミうん、私もそう思います。
栃尾うん、だから自分で選んだならいいっていう感じなのかね。
アユミそうですね、選び方で変わるのかもですね、我慢とは。
栃尾うん、そうね。
アユミはい。
栃尾そんな感じですかね。番組の最後に告知をいつもしていますが、今日はアユミちゃんの。
アユミはい、ありがとうございます。
栃尾告知をしたいなと。この番組で、言ったことないのかな? ジングルをアユミちゃんに作っていただいて、で、何個か作ってもらってね、その中でこれがいいですって言って、あとは編集とかもしてもらったり、エンディングのちょっと、チョロ…
アユミあ、チョロっとしたやつ?
栃尾とかも入れてもらったりもしていて、そのアユミちゃんがサウンドロゴっていうのを作ろうかなと思ってるんだよね?
アユミそうですね。
栃尾企業とか、商品とかに、CMとかで最後にパーンって入るみたいな「パン、パン、パン、パン」みたいな。
アユミそうですね。
栃尾とかの。
アユミ「ラッパのマークの正露丸」とかそういうやつですね。
栃尾そういうやつを音でね、作りたいっていうことでね。もしそういうニーズがあればね、お問い合わせいただければな、と。どこに問い合わせればいいんですか?
栃尾金子が漢字で、アユミがカタカナとかだったら出てくるかな。
アユミはい、ぜひよろしくお願いします。
栃尾ということで、以上、栃尾江美と。
アユミ金子アユミでした。
<書き起こし、編集:折田大器>