
Webライターというと、経験上ある程度ギャラの相場が決まってしまいます。主婦からライターになっただいまりの「自分で一人前に稼げるようになりたい!」という願望は、どうやったら実現するのでしょうか? ライターとお金にまつわる話。今回も時間が足りなくて一部になりましたがどうぞ!

クリエイティブの。

反対語。

こんにちは。ストーリーエディターの栃尾江美です。

ライターの代麻理子です。

このポッドキャストは、私、栃尾江美が、好きな人やお話したい人をゲストにお迎えして、クリエイティブに関することや哲学的なことを好き勝手に話す番組です。

はい。

はい、今日は何の話をしましょうか。

今日はライターとしての私が、ここ1年弱Web記事のライティングをやらせてもらって感じるのが、限界というか、仕事の内容というよりは、ライター業で稼いで行くのは難しいのかなっていう風に感じるんだよね。単価がWeb記事とかだと決まっているから、本数をどんどん、どんどんこなしていかないといけないというか、それでしか稼げないのかなみたいに感じるんだけど、今後のビジネス展開というか、ライターとしてうまく展開していくにはということを聞けたらなと思ったんだけど。

色々あるけれど、やっぱりメディアの仕事だけで余裕があるっていうはなかなか難しいかもしれないね。

やっぱりメディアの記事だと単価の上限は基本的には決まっていてということだよね。

聞いている人がわかるかわかんないけど、メディアっていうと、いわゆる出版社とかがやっているオウンドメディアじゃないメディア、つまり、そこでエコシステムが回っているというか、そこで広告とかで収益も上げて、そこからライターさんのギャラも出して、ちゃんと事業にしてますっていうのがメディアの定義だとすると、まあ、そうとは限らないけどね、講演とかも一緒にやってそこで稼いでいるメディアもあるけれど、基本的にはやっぱりメディアのビジネスモデルというのが最近どんどん変わってきているけど、まあ、そういうものじゃん。広告も載せて、そこで利益を出しますみたいな。だから、そういうビジネス構造を考えると、ライターのギャラは必然的に決まってくるよね。タイアップのページをやるとちょっとギャラがいいですみたいなことも。

そうだったりするんだ?

雑誌のときはすごくあった。

へぇ、そうだったりするんだ。知らなかった。

そう、結構その倍とか、3倍とか出ることもあったんだけど、今は足元見られている感じはする。そのメディアとしていっぱい売上が入ってくるのに、ライターさんにはそんなにこない、「労力一緒でしょ」みたいな感じかな、たぶん、でも、雑誌の場合だとそれでクレジットが出ないし。

なるほど、名前は出ないってことか。

そう、まあ、出ることもある、タイアップ記事で出ることもあるけど、出ない場合もあるし、あとは好きなこと書けないじゃん、ライターは。

そうだね、商品の魅力とかをね。

褒めなきゃいけないじゃん。だから、そういう不自由があるから。

代わりにというか。

たぶんね、「それは書いてください」みたいな感じがあったかな。だから、いわゆるメディアというのだけをやっていると、ライターさんは何人も抱えているから、代わりがいるからね、だから、だいまりだけが金額交渉したとしても、「じゃあ、うちは別にライターさんいるんで」って。

そうだよね、なると思うよ。

なっちゃうことがあると思う。だから、なかなか難しいよね。交渉するとしたら、「どうしてもそこにいなきゃいけない人になる」とか、そうするとできるかもしれないけどね。実際、私がやらせてもらっているメディアで、他の人のギャラを聞いたら、すごい安くてビックリしたというのがあった。

そうなんだ。「とっちーだけ特別に」というか、そういう特別な、他の人とは違う……。

私だけかはわからないけど、「そうなんだぁ」という。まあ、記事のタイプも違うんだけどね。調べて書く記事と、私みたいにインタビューして書く記事で違うみたいなこともあるんだけど、それで結構……。

なるほどね。

そういうケースもあって、だから、そこでは必要とされているという風には思うけど。

Web記事をやっていくという中で、例えば名前は出なくても、そういう「少し多く利益になるものを」っていう選び方もあるだろうし、あとは自分にしか書けないものを磨いていくっていうことかね。

そう、私が編プロ時代に、いわゆるライターの道として言われたのは、何かの専門家になることだよね。簡単に言うと。その業界のオーソリティみたいな、昔でいうと「オールアバウト」わかる?

英語だよね、あ、違う?

違う、えーとね、『All About』っていうメディアっていうか。

あっ、サイト。赤い丸の。

赤い丸かな? そこに専門家みたいな人がいて、今はそんなに重宝されてないかもしれないけど、昔はあそこに載ると取材が殺到するみたいなのがあったの。だから、それだと「それの専門家ですね」っていう風に認められて、インタビューや講演があったりとか、受ける方の取材が来たりとか。そういう風になると「わりと食べていけるよね」っていう。

なるほど、今でもそういう目安となるものってあるのかね? どうなんだろう?

あるでしょ。だから『All About』は今はそんなに参照されないけれど、やっぱりその業界、例えば私が知っているやつだと、ICT教育の業界では、この人に話を聞けばいいみたいな有名な人がいるから、そういう人は例えば講演もやるし、あとは、有料メルマガともたぶん売れるよね、そういう人がやると。あとは、企業が相談したりする、事業の。どういう風にすれば、学校に売れるかとかを相談、だからコンサルティングみたいなこともやるよね。コンサルティングができたらそれはもう金額が違うじゃん。

そうだね、確かに。

あとは、私の知っている人だと、家電にめちゃくちゃ詳しいとかなると、家電メーカーから接待されたりとか、依頼があってコンサルとか、アドバイスくださいとか。

宣伝にというかね、そういう宣伝でしゃべる人として記事に出たりとかもありそうだもんね。

そうそう、広告に起用されるとかね。そういうこともあって、広告に出るとまた今度はフラットな記事を書きづらくなることがあるから、契約書でちゃんと交わさなきゃいけないこともあるみたいだけど、そういうのもあったよね。だから、専門家になるというのは一つの道だけど、私はそういうのがなかなか見つからなくて、だから、例えばどんなジャンルとか問わずに広告案件をやるとかね。コピーライティングっていうか、キャッチコピーみたいな短いのだけじゃなくて、そのチラシの中のちょっと短めなボディコピーっていうの? そういうのも書いたりとか。

なるほどね。

そう、広告だったら結構お金が良かったりするから。広告代理店から来るけどね、それはね。そういう場合もあるかなぁ。あとは中小企業と直接やりとりをして、そのホームページのライティングをするとかさ。

なるほど。

そういうのだと、ある程度値段が決められるよね。

会社から来るものだったら、確かに個人のそういうインタビュー記事とかよりも、大きい金額でってなるよね。1つの同じような文字数だったとしてもね。

会社側としても、それを例えばだいまりにいくらいくらで発注するっていうリターンがやっぱりそれだけあるじゃん。メディアだとさ、PVどんだけ行かないとみたいなのもあるけど。

そうだよね。

会社としては、その顔になるホームページをね、きれいにというか、わかりやすく書いてくれたら、それだけ採用が増えたりとか受注が増えたりとかいうメリットもあるから、お金を出しやすいというのもあるよね。

なるほどね、そういうのをこう……。

組み合わせて。

組み合わせていくんだ。

昔の人はあと雑誌だけで結構食べていけたんだよね。

そうなんだ。

雑誌って5、6ページまとめてみたいな、それで進行一気にやっちゃうわけ。Webだとさ、取材して書いて、取材して書いて、取材して書いてだから、例えば3本やったら3倍の労力いるけど、雑誌の場合は、2ページやったのを6ページやっても労力が3倍にはならないのね。

そうなんだ。

同じテーマだったら、同じ特集とかだったら、取材も一緒に行くけど、それを「ページ分けます」とかいうことが、「撮影も一気にやっちゃいましょう」とかなるから、そうすると効率が良くなる。やればやるほど効率が良くなるというか、利益が上がるというか。そういうことはあったよね。

仕事を受けていく中で、最近徐々に書く仕事の依頼をいただくようになったんだけど、これは選び方じゃないけど、時間って限られているからさ、私の場合、労働できる時間が日中だと子どもが幼稚園に通っているからすごく短くて、あとは夜中に寝てからやるっていう。

すごいよね。

そうすると、本当にやっぱり限られた時間で、「全部をやります」って言ってたら、もう寝れなくなっちゃうわけ、毎日。その選び方っていうか、それが金銭的なことよりも、やりたいかどうかで取っていたら、「あんだけやったのに」みたいなことはあるわけよ、やっぱり。

お金が少なくてってこと。

でも、今はそういうことを言っているような時期じゃないのかなと思って、それでもやりたいと思った仕事はやったりしているんだけど、そういうやり方でやっていったら、いつまで経っても単価を上げられないのかなとか。

どうなりたいの?

えー? どうなりたい……。

つまりさ、今まで専業主婦だったわけじゃん、それで今はライターでお金を稼いでいて、ライターをやったからといって旦那さんの仕事を減らしているわけじゃないじゃん。

減らしてない。

だから、正直、お金には困らないわけだよね。

そうだよね。

だけど、売上がそんなに行かないとがっかりするってことだよね(笑)。

そう、なんかね、自分で稼げるようにということを体験してみたい。それこそ1人前ぐらいに食べて行けるように、そこに頼らなくて良かったとしても、そういうことができるって思うと、たぶん自信になるというか、人としての自信になるというか、そこがすごいコンプレックスとしてずっとあるんだよね。自分で碌に稼いだことがないというか。

結構社会人になってすぐ、結婚しちゃったから。

短くて、1年間で結婚して、退職したから、その1年間の時って本当に新卒のときの給料だからさ。いわゆる、新卒がもらう給料しか稼いだことがなくて、その先を体験したことがないから、そういうことが自分にできるっていう風な思いをしてみたいんだよね。

なるほどね。

そう、だから、私も働けるし、稼げるって体験してみたいというのが結構大きくあるかも。

よく言われるのは、月にいくら売り上げたいのかというのを決める。

あぁ、最初に、なるほどね。

そうすると、1日いくら稼がなきゃいけない、1週間にいくら稼がないといけないってわかるじゃん。4つに割ればまあ、わかるじゃん。で、そうすると、取材に行って1本書くとして、その1本に何万円もらわなくちゃいけないっていうのがわかるじゃん。だから、そういう風に計算すると、わかるとは言われるよね。

それ結構念頭に置いてる? とっちーは。

私は、計算したことはある。あるけど、楽しそうな仕事だったら、安くてもやっちゃうし、逆にでも、時間があるから安くても受けるということはしない。

しない。へぇ、そっかぁ。

それだったら、暇にして子どもと遊んだ方がいいと思うから(笑)。

それはわかる。そこはなんかさ、母でもある身の苦悩だよね。

苦悩なのかなぁ? 苦悩かなぁ。まあ、そうかも。例えば独身、独身じゃないけど、結婚したとしても、子どもがいなかったら。

別に家事ってさ、放っておいても、あとでまとめてやればいいっていうか、土日にまとめてやればいいって思えるけど、子どもとの接することってさ、土日にまとめてやればいいってもんじゃないじゃん。なんていうか、日々発生するっていうかさ。

それよりはね、私どっちかって言うと、忙しくするとイライラするんだよね。子育てでは。

そうだよねぇ。

大人とやりとりしているときに、イライラするなんてないわけ。(大人の世界では)寝不足だからってイライラするほど理不尽なことなんてないじゃん(笑)

そうか、確かに。

子どもってさ、めちゃくちゃ理不尽だからさ、イライラしていると親子関係が悪くなっちゃう。ちょっと寝不足だったり、ちょっと忙しいだけで、親子関係が悪くなっちゃうから、暇だから入れた安い仕事で、例えば忙しくなっちゃって、イライラする。それで家庭が悪くなっていくのは、ちょっと耐え難いって感じ。

そうだねぇ。

そう、だから確かにそういう意味では、それは子育てしているからではあるよね。それがなければ、もうちょっと無理してもなんの支障もないかもしれない、と思う。

確かに。それがあるから頑張れる、踏んばれるという面もあるかなと思うわけ。

子どもが?

そう、でも、時間が限られているから、終わりが決まっているからできるっていう面もある一方で、やっぱり終わらなかったりしたら、これは今日中に終わらせようって思ったこともさ、3時まで4時までやれば終わるんだけど、「あー、でも、明日起きれなくなっちゃうな」みたいな。

夜中のね?

そう、そういうのはやっぱりしちゃいけないというか。元々はしちゃうタイプなんだよね。結構終わるまでずっとやっちゃうっていうか。でも、それやると何回か、朝私が起きれなくて、寝坊させたみたいなことがあるから、自分で量を調整しないと、無理が効く、1次的には効くと思っても、どっかでガタがきちゃうんだなっていうのは、物理的にも感じるし、その精神的なイライラというのもあるよね。

そうね、私はそっちのほうが大きいかな。日々、余裕を持っていたいから。

でも、それはたぶん10年間の経験、プロのライターとしての経験。

そうかも。

そうでしょー。

最初の頃はがむしゃらにやってたもん。

そうでしょー、言ってたよね、前ね。

食べるのと寝るのとお風呂以外は。

以外は、書いてた?

ずーっと仕事してた気がする。「バカじゃないの」みたいな。

そうだよね。それどうして行ったらいいかね。

じゃあ、それ収録後に話しましょうか(笑)。

はい(笑)。

ということで今日の告知はですね。私、動画を作れる人とちょっと知り合いになって、あとは音楽を作れる人もいるので、なんかインタビューを基にした動画制作なんていうお仕事もあったら楽しそうだななんて思っております。はい、じゃあ、以上、栃尾江美と。

代麻理子でした。
<書き起こし、編集:折田大器>