
『ひらめきEX』編集長の宮田匠さんに再びご登場いただいています。宮田さんが気になっているのは「日常を楽しくする工夫」。みんなどんなふうに工夫しているのかなーと知りたいそうです。私は楽しくするより楽にする方ばかり話してしまいましたw
栃尾クリエイティブの。
宮田反対語。
栃尾こんにちは。ストーリーエディターの栃尾江美です。
宮田こんにちは。「ひらめきEX」編集長の宮田匠です。
栃尾このポッドキャストは、私、栃尾江美が、好きな人やお話したい人をゲストにお迎えして、クリエイティブに関することや哲学的なことを好き勝手に話す番組です。はい、で、宮田さんが気になっていることがあるっていうか、テーマをくださって、というかその前にテーマをめちゃくちゃいっぱいくださったんですよね。こんなこと話したいというのを、めちゃくちゃくださって。
宮田どうすればいいかわかってなかった。
栃尾ありがとうございます。そんな人はじめて。
宮田そうなんですか? なんと、なんと。
栃尾そうです、そうです。その中からこう、これをしゃべろうっていうのを言っていただいてもいいですか? 宮田さんから。
宮田えーっとね、今気になっているのは、何気ない日常をどうやったら楽しくできるかっていうのがすごい気になってて、自分自身も気になるんですけど、結構聞いてると工夫している人とか結構いて。
栃尾ふんふん、みんなどうしてるのかな、と。
宮田はい。
栃尾例えば、どういうことですか? 何気ない日常。宮田さんはどういう風に、何を。何をどういう風に?
宮田例えばなんですけど、何か通勤路の、通勤する時間ってあるじゃないですか? 1日1枚写真を撮るって決めたら、わりとなんかね、日常が楽しくなるんですよね。
栃尾確かに。
宮田何か1枚撮るっていう制約を、めっちゃ簡単だと思うんですけど、付けるだけで結構違うんですよね。
栃尾へぇ、それは撮るまで、それまでつまんなかったってことですか? それとも、つまんないわけじゃないけど楽しくしたいなってことですか?
宮田つまんないものを楽しくするのもだし、楽しいものをもっとみたいなのもあるかもしれないですね。
栃尾はい、はい、はい。
宮田どちらかというと、なんかね、関心のなかった部分に、関心がいく瞬間ってのが結構好きなのかもしれないですね。
栃尾はい、はい、はい、はい、はい。
宮田はい。
栃尾えー、難しい。そんなことしてるかなぁ?
宮田本当ですか。別にそんな感じじゃなくてもいいんですけど、もちろん、なんか日常を楽しむルール作りとかでも何でも。
栃尾あー、結構日課は好きですね。
宮田日課。
栃尾うーん、でも日課が増えちゃって。
宮田(笑)
栃尾でも、そんなに結構できないから、どんどん取りこぼしていって、結局日課ではないみたいになりがちですけどね。
宮田あぁ、毎日じゃなくても何かされていることとかあるんですか?
栃尾なんかその、ツイッターの140文字ピッタリで投稿するのは、まあ日課ですよね。日課で。あれは確かに、何気ない会話とかでも気づきが生まれるというか、無理やり気づきに行くっていうか。そういう効果はある気がしますね。あれは別でやってるポッドキャストの安田佳生さんっていう方にオススメされたんですけど、安田さんは結構自分の商品を売るためのことを書いてたりもするんですけど、私は全然そういうのじゃなくて、なんか日常的に感動したこととか、気づいたことを書いていたら、それが楽しくてずっと続いているって感じです。
宮田はい、僕もそれ好きです(笑)。
栃尾ありがとうございます(笑)。
宮田やっぱり仕事をしていると、どうしても例えばユーザーの方にとって意味がありそうとか、何かその、何て言うんですかね、言葉にする必然性があるものを言葉にしようとすると思うんですよ。
栃尾なるほど。
宮田例えば、その商品のこういうところがすごいとか、世の中のトレンドこうですとか。なんかね、そうじゃないものに対して気持ちを馳せていった時に、なんか楽しいなって感じがあるんですよね。
栃尾わかります。だから、役に立つものばかりじゃつまんないなぁっていうか。
宮田まさに、まさに。
栃尾そういう感じですよね。だから小説で感動したのに、役立て方考えないで、みたいな(笑)。
宮田あぁ、本当にそうですね。小説とかはまさにそうですよね。「何のために読むの? 」って聞かないでよって思うんですよね。
栃尾そう、そう。
宮田読みたいから読んでるんだ。
栃尾そういうことじゃないし、みたいなのは確かにありますね。
宮田なんかねきっかけで、元々そういうこと考え出したきっかけが、僕も起業ピッチのヒアリング、ヒアリングじゃないな、聞きに行ってたんですよね。
栃尾ふん、ふん。
宮田他の人がピッチする時に僕聞きに行っていて、そこの講演で「自分たちの働いている場所だったりとか、仕事している場所に消火器ってどこにあるかわかりますか? 」って聞かれたんですよ。で、当時僕はイメージできなかったんですよね。自分の仕事をしているビルのどこに消火器があるのか、パッと出てこなかったんですけど、「そういうことなんですよ」って言われて、「あんだけ赤々と目立って鎮座しているものでも、意識してなかったら見えてなくて、そういうものいっぱいあるんですよね」って言われて、「確かにな」ってなった時に、僕は、普段色々なものを目には映っているはずなんですけど、全然楽しめてないんじゃないかなって思って、で、それからいろいろ、電車の中で人は何を見てんのかなとか、いろいろ気に掛けて見るようにはなって、ちょっとずつ楽しくなった感じですね。
栃尾でも結局は、見えないものは見えないですよね? えっ? (笑)
宮田と言いますと? (笑) もう少し…(笑)
栃尾確かに、キョロキョロしていろいろ憶えている人もいますけど、結局見たいものしか見えなくて、街を歩いていても、例えば工事が始まって、「あっ、この前何あったっけ? 」って結局思い出せないから、それをでも憶えてようっていうのは、結構大変かもですね。
宮田そうですね、それはあると思います。
栃尾うん、うん、うん。そうちょっと、私が日常を楽しむためのことで、例えば思いついたことを言っていいですか?
宮田はい、どうぞ。
栃尾通勤電車とかあるじゃないですか? みんな通勤、満員電車嫌いとか言うけど、私そんなに嫌いでもなくって、何でかって言うと、すごいやっぱり攻略を考えるんですよね。
宮田攻略?
栃尾はい。
宮田どこに座るかとか、そういう攻略ですか?
栃尾座るっていうか、座れないので、どこに立つのが一番いいかとか、あとは、つり革も掴まれない時があるから、どういう風にすれば、つり革に掴まらず、フラフラせずにいられるかっていうのを日々研究するっていう。
宮田絶対楽しいですね。
栃尾そう、そう、そう。
宮田絶対楽しいですね、それ。
栃尾そうすると、どれくらいの人が気づいているか知らないですけど、肩にかけているカバンを下におろして、身体の真ん中で持つだけで、めちゃくちゃ安定するんですよ。あとは、真っ直ぐにしている膝をちょっと曲げるだけで、めちゃくちゃ安定するんですよ(笑)。武道ですね、これは(笑)。
宮田(笑)。
栃尾これをすると、自分がフラフラしないだけで、すごいストレスが減るんですよ、電車の。隣の人にぶつかってしまうとか。あれって結構やっぱりどんだけグラグラしないようにとか、つり革をどんだけ奪い合うかみたいなのもストレスの結構高いので。というのは、結構あるかも。つまり、こう攻略する、工夫するっていう。
宮田いや、まさにですね。いや、僕もどうやったら自分の集中力を維持できるかって考えた時に、いろいろ試してた時はありましたね。やっぱり、その攻略したり、自分なりに研究してみるみたいなのはすごい楽しいですね。
栃尾うん、うん、結局どういう作戦で?
宮田いろんなことをやったんですけど、例えば、僕私服と言いますか、ラフな感じの格好でいつも仕事をしていて。
栃尾はい、今はね、カチッとされてますけど、ジャケット着て。
宮田それをですね、これでいいのかなって思った瞬間があって、言ったら朝起きた瞬間に仕事始めようと思ったら始められるし、そのまま寝ることもできちゃうわけじゃないですか? ラフな格好をしてたら、一応ね。なんかこれって、集中力的にメリハリないなって思った時に、ラフな格好していいって言われているけど、スーツにした方が仕事ってできるんじゃないかなって思った時があって、なので周りラフなんですけど、独りスーツの時とかありましたね。で、スーツにしてみた結果、足元がちょっと嫌やなってなるんですよね、次。
栃尾うん、うん。
宮田革靴嫌やなってなって。色んな靴試した結果、健康サンダルが一番良いんじゃないかってなって、スーツ+健康サンダルみたいなんで、これが完璧だって自分の中で思ったんですよ。
栃尾集中するために?
宮田自分なりにはこれが完璧なファッションであるって思ったんですけど、ちょっとそれで今その仕事をしているとこに行ったら、受付の人に、「サンダルは規約的に無理なんで、靴にしてきてください」って言われて。
栃尾あ、サンダルでお客さん先にも行っちゃうってことですか?
宮田あ、違いますね。僕らの会社が入っているビルのドレスコードって言うんですかね。
栃尾そんなのあるんだ。
宮田服装の規約的にスリッパとかサンダルちょっとダメなんで、靴なり何か履いてくださいって言われて、それはボツになったんですけど。
栃尾履き替えちゃダメなんですか、オフィスで? 行ってから、OLみたいに。
宮田それちょっと聞いてみます(笑)。
栃尾(笑)。そっか、そっか、ドレスコード。
宮田それで行けたら、その格好が自分なりには(ベストなんで)。
栃尾ふーん。
宮田あと1日を二分割している時期ありましたね。
栃尾あー、時間で?
宮田24時間で1日っていうところに、僕はめっちゃ囚われているんじゃないかと思った時期があって。結局、一番文章が書けたりするのが深夜なんで、「あれ? 囚われんでいいんかもしれん」ってなって、12時間を1日っていう風に、僕の中では12時間を1日にしてみよう、ってやってた時期があって、それも集中…
栃尾何時、何時ってことですか?
宮田例えばなんですけど、0時から12時を1日にする、その中で、寝る…
栃尾えっ、寝るのも? あっ、24時間は二日間ってことですか?
宮田はい。
栃尾(笑)。
宮田(笑)。24時間でやっていることを、12時間に圧縮して…
栃尾おもしろい。
宮田繰り返したらどうなるかなってやったら、めっちゃ集中力高まったんですよ、自分は。
栃尾めっちゃ速いサイクルで。
宮田はい、そうなんです。1個1個がこう例えば6時間でやってたものを3時間でやんないといけないってなるんで。
栃尾はい、でも二日に増えると、24時間が。
宮田そう、そうなんですよ。集中力はめちゃくちゃ高まるんですけど、人と話すというか、人と一緒にする仕事が多い時期はできないんですよ、それ。
栃尾あぁ、相手はね、1時間の会議を30分にしてくれないから。
宮田やっぱり24時間で生活しているので、こう。
栃尾あぁ、難しい。
宮田予定が組みにくくなるんで。
栃尾はい、はい、はい。
宮田ちょっと常時するのは無理だなってなったんですよ。
栃尾ふーん。集中で言うと、私お化粧に集中できないんですよ。
宮田と言いますと?
栃尾朝お化粧するじゃないですか? それがね、退屈で、ついついツイッターとか見ちゃうんですよ。ツイッター手を使うから、これ前もどっかで言ったかな? 言ったっけ? (笑)。だからそれは、なんか面倒、これ言ったらしいんですけど、面倒くさくて、でもその時に動画で、勉強の動画を見るようにしたら、その時はツイッターを使わないので、スマホで見るようにしたら集中できるようになったんですよ。そういう…
宮田動画が動いてくれますもんね、勝手に。
栃尾そう、そう、そう。だからそれでお化粧に逆に集中できるっていうのとか、ありました。
宮田面白いですね。
栃尾だから、さっき言ってた日常を楽しむっていうのは実はそんなにしてなくて、なんだろうな、課題があって、それを解決するとかの方が多いかも。
宮田なるほど、まあ、楽しむの定義にも依りますもんね。研究しているの楽しいってなったら、どうやったら研究できるかとか。
栃尾確かに、確かに。満員電車攻略は、課題解決でもあり、楽しみでもあるかもしれないですね。うん、うん。あと洗濯物干すのとかも、どうやって干したら一番こう、なんだろうな、作業量少なく効率よく干せるかみたいなのが結構楽しいかも、ルールで決めた。
宮田結構効率化がお好きなんですか?
栃尾効率化好きっぽいですね。
宮田あ、「っぽい? 」。自覚はないですか? 客観的にそう言われるって感じですか?
栃尾いや、あとから思ってそうだなって思う感じです。別に普段は効率化好きだからこうしようって思ってないですけど、「あっ、これ効率化かなぁ」みたいな感じは多いかもですね。うん、うん。あとこれも言ったかな、執筆の途中で、執筆っていろいろ工程があって、インタビューがあって、構成があって、構成を作って、そのあとに執筆するっていうか、その順番がありますけど、その中で構成がすごい苦手なんですよ。で、それをどうやったら集中できるのかっていうのは、工夫してっていうか(笑)。
宮田なんかやってますかね。
栃尾いろいろこう、Wordの目次機能使ってみたりとか、手書きでやってみたりとか、なんかペンで赤くしたら集中力が高まるかとか、いろいろそれはトライしてみますけど、まだ、まだ足りない感じですね。
宮田いや、わかります、僕も。僕もいろいろツール変えてみたり、流れ変えてみたりするんですけど、結局満足はいかないみたいな、どこまで行っても満足できないっていう感じはありますよね。
栃尾うん、うん、うん。楽しい作業は逆に言うとでも、効率化を求めないかもしれないですね。そういう意味だと。
宮田楽しい作業ってどんなのあるんですか?
栃尾例えばもう、本当に執筆そのものは楽しいです。
宮田ふん、ふん、ふん。
栃尾だから、効率化しようとかそんなに考えたことないかも。
宮田はい、そうですよね、僕もそうですね。
栃尾効率化を考えるのは楽しいですよね。工夫するっていうか。
宮田わかりますよ。その洗濯物をどう干すかとか、そういうなんていうんですかね、仕事と関係ないところで効率を自分の中で改善していくのはすごい楽しいですよね。
栃尾はい、はい、はい。そうですね。
宮田何て言うんですか、収納スペースの中とか、このままだとめっちゃデッドスペースできるんですよ。これここに置いたらフルに使えるんじゃないかとか。
栃尾あー、それ見つけるとね。
宮田たとえば、はい。そういうのは楽しいですよね。
栃尾はい、はい、はい、それDIYに似てますかね?
宮田あー、かもしれないですね。自分である程度できるように。
栃尾そう、そう。しかもなんか、結構ありものでやる楽しさみたいな。
宮田あー、なるほど。できる人。料理あるものでできるとか。
栃尾(笑)。インドアじゃん。
宮田じゃなくて?
栃尾あー、でも確かにありものでやる方が好きですね。全部なんか材料を買いに行くより。
宮田はい、はい、はい。
栃尾ありもので、これとこれってやる方が好きかも。
宮田ふんふんふん。なるほど。効率化、効率…。
栃尾そうですね。
宮田僕最近聞いたこの何気ない日常を楽しむ方法で、聞いたらね、ポテトサラダ大好きな人がいて、ポテトサラダについてひたすら分析してて、で、「なんでこの何気ない日常を楽しむかっていう問いで返ってきたんですか? 」って聞いたら、「ポテサラは好きってのが1つと、すごく、コンビニで140円とかで買えるから毎日できるやん」みたいな。その人毎日ポテサラ食べて。
栃尾はい、え、自分でつくるんですか?
宮田つくったりもされてるみたいなんですけど。
栃尾でも、売ってるものも研究すると。
宮田売ってるもの。研究しているのは、どちらかというと売ってるもので。居酒屋行ったらこういうポテサラが出てきて、ちょっとオシャレなバー的な所に行ったら、こういうポテサラが出てきて、なんかその人の中で芋度とかあるんですよ。
栃尾あー、芋度が濃いとか? (笑)
宮田とかいろいろ、その方の中での、ポテサラの分析の項目があって。
栃尾はい、はい、はい。
宮田その項目について1日…
栃尾六角形とかそんな?
宮田そう、そう、そう、例えば形とか。
栃尾よく見るやつね、はいはい。チャートで。
宮田パッケージがとか、それを1日に1回見るわけじゃないですか。今日のポテサラはこうだったみたいな。
栃尾うん、うん。
宮田それがスゲェ楽しいって言ってて。はあ、なるほどって(笑)。
栃尾(笑)。確かに、なるほどね。そういうでも、私ももうちょっと楽しもうかなって思いました。効率化だけじゃなくて。
宮田なんかたぶん問いがあるんでよね、その、いいポテサラとは? とか。
栃尾そっか。
宮田その効率は効率で、どうやったらその洗濯時間を短くできるかっていうたぶんその問いが有る人は楽しんでいるなっていう感じがあって。
栃尾うん、うん、うん、確かに。
宮田自分もなんかスゴイときめく問いに、どうやったら出会えるかなとか。
栃尾ときめく問いね。そうですね、ちょっと探して行きたいと思います。じゃあ、今日はそんな感じですかね。はい。以上、栃尾江美と。
宮田宮田匠でした。