【読むPodcast】#206 《番外編》:栃尾江美のアウトプット遍歴


今回はひとりしゃべりです! 栃尾の「アウトプット遍歴」を語っています! 小学生から日記を書き始め、2000年にプライベートなホームページ、2001年からブログ、2005年にライター職、2008年からTwitterほかSNS、2016年に仕事用ホームページ、2017年からポッドキャスト……と、20年くらいかけてゆっくりとアウトプットの形をアップデートさせてきたという話です。


(※以下、ポッドキャストの書き起こし)

クリエイティブの反対語。こんにちは、ストーリーエディターの栃尾江美です。この番組は私、栃尾江美がクリエイティブに関することや哲学的なことを好き勝手に話す番組です。

普段はゲストをお呼びして、二人でいろんなことを話す、という番組をやっております。今週はちょっとトラブルがあって、収録したものはあるものの配信ができなくなってしまったので、私一人で収録して配信しようかなと思いました。こんなことを手軽にできるのもポッドキャストの良さだと思っております。

私、Radiotalk(ラジオトーク)で一人喋りをやっていて、5分くらいでしゃべっているので、それとちょっと似たような感じになってしまうかもしれず。両方聞いてくださっている方には申し訳ないなと思いますが。ただ、ちょっとこちらは長いので、それで違う感じにできたらいいなと思っています。

どんなことを話そうかなと思ったときに、アウトプットのことを話そうかなと思いました。私はすべての人がアウトプットしたほうがいいなと思っていて、すべての人は創造的であると信じています。まあ、苦手な人もいると思うけど……。でも、やりたい人はやったらいいと思っていて、そういうお手伝いができたらいいなと思ってるんです。それで、アウトプットの悩みがある人に「ちょっと相談してください」って私から言うという、不思議な活動をしていたりとか。あと、アウトプットこうしたらいいよねとかいうことを発信したり、ということを最近すごくやっているんです。

そうすると、時々……時々というか結構「アウトプットどうしてるんですか?」とか聞かれることがあります。そういえば、私自身のアウトプットのヒストリー的なことを話してなかったなぁと思って。話してもすごく断片的になっちゃうんですね、忘れてるし。

でも、いろんな人の相談を聞くと、「私それ前に経験したやつだ」とか、「すごいその気持ちわかります。私もそうだったから」みたいなことがすごく多くて。だから、今までどんな感じでアウトプットを進めてきたかを時系列で紹介することで、多くの人に「自分と同じだなぁ」みたいな感じで共感してもらえるんじゃないかなと感じました。うまく喋れるか分かんないけど、ちょっと話してみたいと思います。

いろんなところで言っていますが、私は昔から日記を書いているんです。始めたのは、たぶん小学5年生ぐらいで、でも、その前からたまに物語とかは書いていました。本が好きだったので、文字で何かを表現するっていうのは、すごく身近っていうか、やってみたいなと思ったんでしょうね。中学、高校のときは、絵を描いたり、漫画を描いたりしていました。

誰かに向けて書くっていうのは全然していませんでしたが、自分の中で日記とか物語を書いていたのが大学生ぐらいまでですかね。

私が外向けに発信をし始めるようになったのは2000年ごろ。社会人になって数年経って、パソコンを買って一番最初にやったのが、ホームページを作ること。たぶん、作りたくて作りたくてしょうがなかったんです。

ホームページを作って何をするかってことですよね。たぶん、自分を表現したかったんだと思います。日記を書いたり、毎日ホームページビルダー的なソフトでテキストを書いて、アップロードボタンを押して……。ローカルで作ってからサーバーに同期するっていうやりかたで毎日のように更新していました。

画像の粗いデジカメを買って、お弁当を毎日作ってたからそれを撮ってアップしてたり。ちょっとポエムみたいなのを書いたり、イラストも描いたりしてました。

それから、LOMOっていうトイカメラがあって、フィルムカメラなんですが、それに結構夢中で。いろんなものを撮ってアップしていました。今でいうポートフォリオ集みたいな。何者でもなかったけれど、それを勝手にやってたんですね。インスタ的なものっていうか……。トイカメラだから、ちょっとインスタっぽい写真を撮るわけです、なんか雰囲気ありげなやつを。今、お弁当をアップしてる人もいますよね。

そういうのをホームページでやってて、別に誰も見なかったし、周りの人に誰も教えていませんでした。でも、インターネット上の知らないコミュニティーに入って、見てもらうみたいなことをしていたんです。その気持ちがわかる人は結構多いんじゃないでしょうか。知らない人に見てもらいたいけど、身近な人には見られたくないみたいな感じです。

そのときはエンジニアでしたが、2004年の9月に会社を辞めたんです。フラをずっとやってたので、ハワイに行こうと思って。あ……ホームページを作ったのはもうちょっと前で、ブログを始めたのは2001年ですかね。そのときに「ブログサービス」が生まれたから。それで出来事ばかりカチャカチャ更新してたわけです。

2004年に会社を辞めたときに「会社を辞めてハワイ留学」っていうのを立ち上げて。これ今でもありますが、「はてなブログ」の前の「はてなダイアリー」でやってました。ハワイでは毎日書いていました。4か月ぐらいハワイにいたけど、「事実」と「自分の思い」を知らない人に分かるように書こうと初めて意識した文章だったかもしれません。当時、帰国したらライターを目指したいとは思っていたんです。

2005年からライターになりました、編プロに入って。ライターになったときに驚きが多かったので、後になったら忘れてしまうと思って、そのときもブログを立ち上げました。そこにはライターに関することとか、文章のこと、あと仕事のことを書いていましたが、内輪的なものが多かったから、あまり身内に見られたくないと思って、それもあるとき消しちゃったんです。残ってるのかな? ちょっとわかりませんが、公開はしないようにしました。

私、そのときから自分の特徴がわかったのですが、仕事で文章を書いているのに、プライベートでも役に立たないことをブログに書いてしまうっていう……。ライターさんでもブログを書いている人は多かったのですが、やはり仕事のことを書く。自分の専門性をアピールするためだったり、そのために書く人が多いんです。私はそうじゃないことをひたすら書いていて、「なんだかなぁ」と思っていたのですが……。そういう風になってしまうってことです。

あとは、これも良かったと思っていますが、ライターになると「何書きたいんですか」とか「何が得意なんですか」とか「何の専門なんですか」っていうのを聞かれるわけです、あらゆるところで。そのときは、デジタル系とかガジェット系とか書いていましたが、「何か好きなんですか」とか「何書きたいんですか」とか、「本の企画出してください」とか言われると、もう何が好きかわかんないみたいな状態。だから常に「自分は何が書きたいのか」みたいなことは考える癖はありましたが、全然中身が追い付いていかないような感じでした。

その後、iPhoneが登場して、SNSが登場しました。私はiPhoneをすぐに買って、Twitterをすぐに始めて、Facebookとか、インスタもかなり初期から始めて。インスタは当時、フィルターがすごい秀逸だったんです。だから「素敵なフィルターのあるアプリ」って感じで投稿してたと思います。

あと、スマホでブログが書きたくて、GoogleのブログのBloggerっていうのに引っ越しをしました。あと、子育てブログもスタート。だから、そのときに「発信」というものが「ゴゴゴゴ」っと押し寄せてきたっていうか、始まったっていう感じです。

ちょうどそのぐらいの頃に、ブログの方も「事実」から「考え」を書くように変わってきたんです。事実や出来事を書くよりも、「今私が何を考えているのか」っていうのを書くようになっていきました。

Bloggerの途中で考えを書くようになったのが2011年頃。その時に「仕事で技術力はどんどん上がるけれども、書きたいことを書かなくちゃダメだ」ってブログに書いていたのが残っていました。さっき見たんですが……。「そんなことを思っていたんだな」という感じがします。

書きたいことや、考えを書くようになって、だんだん自分を客観的に見られるようになってきました。客観視フェーズっていうのでしょうか。リアルでもそんな風に思えてきて「自分って人からこう見られているな」とか……。例えば、「もうちょっとコンサバな服のほうが似合うのではないか」とか。それまで、好きなジーンズとかばかり履いてたんだけど。あと「髪形かわいくしたら、何かがアップするのではないか」とか「笑ったほうがいいんじゃないか」とか「実は人が好きで、人と仲良くなりたいと思ってるんじゃないか、なんか強そうなフリしてるけど」みたいなことが、だんだんわかってきたんです。それはアウトプットのせいもあるし、それ以外のこともいろいろあると思いますが、そういうフェーズに入ってきたわけです。

SNSを始めた頃は、まったくの匿名だったし、髭めがねみたいなアイコンにしてました。iPhoneのアプリで作ったアイコンで、男性と思われたりもしてました。本当に本当に、ちょっとずつ身バレをさせていったわけです。もともと、全世界に対して発信していいこと悪いことは意識して、選別して発信していたから、途中で顔出しにしても大丈夫でした。

最初はあまり顔がわからないぼやけたような写真にしていました。次に笑ってないけど、自分的にはイケてると思ってる写真にして、その後にちょっと笑ってる写真にして、「なんかイマイチだよ」って言われて、めちゃくちゃ笑ってる写真にしてみたいな感じで変えていきました。

その後、今のアイコン、公園ですごい笑ってる写真を撮ってもらったんです。それに変えてからはフォロワーが増えるという現象が起こりました。顔写真のせいなのかはわかりませんが、たぶんそれぐらいから増えてきました。

時期的には、2016年に自分のホームページを作りました。最初はWixで作って、もう少しこうしたいなっていうのが出てきたので、途中からドメインを取って、ワードプレスで作りました。同じ頃に、Bloggerでやってたブログをもう少し見てもらいたいと思って、はてなブログに引っ越したんです。

はてなブログも、今となってはそんなに見られないけれど、当時はまあイケてたっていう感じです。ちょっと前ぐらいからnoteのアカウントは取っていて、「ブログ増やしてもな~」と思っていたのですが、そこは「誰かのため」に書こうと。人の役に立つこととか、読まれる前提で書こうと意識をしています。はてなブログは、もう「ひとりごと」って上のほうに書いてあるので、ひとりごとなんです。でも、読みたい人がいるかもしれないから、そういう人には読んでほしいみたいな……。なんて言うか、籠もりがちなブログです。

発信がいろいろと増えていって、noteは読んでくれる人が多かったりします。不登校のnoteの記事がバズったのをきっかけに、何百人とかTwitterのフォロワーが増えたこともあります。

全体を通して、そんな感じです。最初は顔写真も本名も全然出せなかったし、自分のことも書けなかったし、想いも全然書けませんでした。ちょっとずつちょっとずつ、思ってることを書こうかなとか、弱味を出してみようかなとか、いろんな人に背中を押されながら……。

「このブログすごい良いからみんなに紹介したほうがいいよ」って言ってくれる人がいたりしました。それは、すごく勇気を出してさらけ出したブログでしたね。コミュニティでコルクラボっていうのに入っていて、そこの人たちがすごく温かく後押ししてくれたのが、私にとっては大きいことでした。そういう、アウトプットを小出しにできるコミュニティみたいな存在も、あるといいと思います。

最近は「アウトプット相談」というのを始めています。いろんな人に、私の経験とか、「どうやったらいい」「どんなツールがいい」といったノウハウ的なものをお伝えできたらいいなと思っています。

アウトプットして何がいいのかっというのは、また別の機会に語るとして……。私もこうやってちょっとずつちょっとずつアウトプットしてきて、すごく世界が変わってるっていう実感があります。

言い忘れましたが、ポッドキャストも始めましたし……。それもすごくすごく大きな出来事で、やはりアウトプットというのは世界と繋がるためのツールなので、すごくいいなと思っています。そんなわけで、私のアウトプットの履歴っていうか、経歴をお話しました。

以上、栃尾江美でした。

<書き起こし、編集:折田大器

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